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漫画の感想とかをひたすら書いていくブログです。

今週の新連載とか・2021年7号(2/13-2/19)

今週の新連載・最終回

IN

クローンズ・ボール・パレード(WJ11、原作:鎌田幹康、作画:福井あしび

野球マンガ。原作は新人のようですが、絵に見覚えが……と思ったらそれもそのはず、作画はサンデーで「アノナツ-1959-」を連載していた福井あしび先生です。ジャンプ行ったのか……しかも作画担当で……。まあ、連載に漕ぎつけたんだから正解だったのかもしれません。名門高校のセレクションから始まるという、ジャンプにしたらちょっと珍しいスタートだなと思ったら容赦なく落ちて笑いました。野球脳の評価してるなら分析班にスカウトすれば……という声もあるそうですが、小豆田くんの夢は「白鳳高校野球部に入ること」なので、分析班に入ることで夢が叶うかと言われると極めて微妙だなと思います。まあ、そういう視点からすると「セレクションで控え捕手確定の3人目としてブルペンを温め続けるより落として他校で活躍する道を示すほうがむしろ有情」というのはそれはそれで的外れな擁護という感じもしますが。弱小公立からの下克上というのは少年マンガの王道路線ですけど、ジャンプが「敗者」を主人公に据えてそれを描くというのがちょっと目を引きますね。時代は変わるものだ。

ゲシュタルト(YM12、陽藤凛吾)

世界を達観した現実主義の主人公といじめを見過ごせない先走り傾向な理想主義のヒロインが、突如「はこぶね」にアブダクション。1話だけ読むと、なんだかちょっと「GANTZ」とか思い出しそうな流れです。正直読みながら「またヤンマガらしからぬ連載始まりおったな……」と思っていました。「コンシェルジュ」=方舟の管理人? の顔が3億円事件のモンタージュ写真なのは、ヤンマガという媒体を意識して「モンタージュ」をリスペクトしてるんでしょうか……?

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あと、主人公の手を上げさせたヒロインの動きの不自然さは気になりました。あの瞬間にアブダクションの可能性まで予期できるか疑わしいし、1話でほぼ初対面と言っていい関係なのに、わざわざ横にいた自己中男子を巻き込む理由なんかあったか……? 作者の都合で動いたのでなければ、何か裏の事情を説明してほしいところですね。

今後の詳細はまだ謎ながら、日本刀を「転入祝い」として手渡したり、「人類をリセット」や「奇数になってしまいました」「アップデートしないと死ぬ」などの情報から類推するに、どうやら世界崩壊系ディストピアものとデスゲームものを足して2で割ったような感じになりそうな予感。まあ、「らしさ」に囚われないのはいいことだと思うんですが、こういう方向は当たり外れも大きいからなあ……当たるといいですね。

絶対領域チェリオン(エッジ3、川田暁生)

片思いの幼馴染と一緒に変身ロボットで街を守るために童貞を守らなくてはいけないという、悪ふざけにもほどがある童貞ロボットアクションエロコメディ。エッジは男の娘だけじゃなくて童貞もリスペクトしていきますという編集の意志の現れか。まあ、童貞の危機がそのまま世界の危機に直結する……という『童貞セカイ系』(今テキトーに命名)は最近でも「おれたま」などでお馴染みですが、本作はそこに留まらないロボットものならではの独自性を提案することができるのでしょうか。「アクエリオン」ばりにはっちゃけてくれたら楽しそうですが。期待してもいいですかね? 作者の川田先生は「ロボット依存系女子のメーテクな日常」の人です。

女神のカフェテラス(WM12、瀬尾公治

瀬尾先生が節操もなく最終回と同時に新連載1話目を掲載。内容は……東大に合格した主人公が亡くなった祖母の経営していたカフェを立て直すために、祖母の家に居候していたウェイトレス5人と一つ屋根の下共同生活……という、一言で言えば「『らぶひな』を瀬尾公治が描くとこうなる」とでも言わんばかりの内容です。まあ、どうせいつもの瀬尾マンガだな、と思いつつ……でも考えてみると、瀬尾作品でメインヒロインが明示されない形は初めて読んだような気がします。格的には一応、最初に登場して同い歳、ピラフも振る舞ったの桜花さんがメインなのでしょうけど、これぐらいだと正直誤差でしょうね。明らかにCP厨の瀬尾先生が今後どうハンドリングしていくかは生暖かく見守っていきたいと思います。

OUT

手品先輩(YM12)

とうとう終わってしまいました。最終回は予想に違わぬ先輩再登場っぷり(?)で、最後まで読者を安心させてくれる安定の筆運び。「手品先輩」というマンガは、正直に言って個人的にはそこまでハマらなかったんであまり語ることがないんですよね……。安定してクソギャグや超展開などツッコミどころを供給し続ける、いわゆる「良質なクソマンガ」に属する部類のマンガだったと認識しています。「時折見せる生々しい下ネタが好きだった」という話も聞きましたね。でもまあそれらも、可愛らしい絵柄と先輩の愛らしさあっての良さなのですよね。つくづくキャラ商売だなーと思います。個人的にはアズ先生、週刊連載というのが水に合わなかった感じがあるので、次があるならもっとやりやすそうなところでのんびり描いていただきたいですね。お疲れ様でした。

PROJECT SCARD~獣たちの正義~(エッジ3)

無茶苦茶唐突に終了。一応コミック1巻ぶん溜まったタイミングで……ということですが、よく分かんない日常編に1話使った割に大事そうな過去編と過去の清算を1話で無理くり詰め込んで終わらせるというクソ構成から察するに、急遽打ち切りになった可能性高そうかなと。もうちょいなんとかならなかったかね。

ヒットマン(WM12)

こっちはこっちで新連載に合わせてバタバタと終了。いや、終了タイミングは流石に作者がある程度自由に選べただろうと思うので、瀬尾先生の意に反してこうなったとは思いませんが……むしろこれまでの感じから言って、メタネタ詰め込みも最終回投げやりカップリング成立も瀬尾先生の目論見通りなのでしょう。つまり、わざと「雑っぽく」終わらせたってことですね。その「わざとらしさ」時として「過ぎる」のが個人的にはあまり好きじゃないのですが、本作はそこもメタネタと割り切っていて、逆に好感が持てましたね。天谷先生が「私の半分は夏目晶だから!」って言ったのにはわざとと分かっていても笑っちゃいましたよ。あんた先週「私の半分は剣崎龍之介だから」って言ったばっかだろ。安易に自分を消すな。

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こういうわざとらしさこそが瀬尾マンガの真髄だと思ってるので、個人的にはよく分かんないストーリーマンガやらずにこのままメタネタマンガに骨を埋めて欲しかったんですがねえ。まあ描きたいマンガが変わったんなら仕方がないのかな。売上立たなかったので打ち切りという声もありますが、そうだとしたら別連載で即復活してくるのはそれはそれで怖えよ……マガジンの地縛霊か?

今週の読切とか

エッジ3

女装してオフ会に参加してみた。(くらの)

出張掲載もいよいよ最終回。っていうか先月で終わったと思ってたわ正直。今回はオマケというかエピローグというか、混乱していた「恋心?」に決着をつける回ですね。非常にストレートなメッセージですが、まあ、いっぽうで人間の心がそう簡単に割り切れたら苦労はしないんですけどね……。まあ、こういうのは男/女の問題だけじゃなくて一目惚れと実際とのギャップとかでも問題になってくる、つまり古くからある問題でもありますんで、ゆっくり時間をかけて折り合いをつけていくしかないんでしょうねえ。

WS12

ラジオボーイとM16ガール(くさかべゆうへい)

田んぼに落ちた社長を助けたら、孫の彼氏になってくれと言われる……夢のあるシチュエーションですね。マガジンやジャンプなら読者モデルでもやってそうな超絶美女が現れて「おじいさまに言われたんじゃなけりゃ、誰がアンタみたいな奴と!」なんて……。それがサンデーにかかるとこうです。

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左奥が主人公

はい最高。いいですね。ギャグと言うにはツッコミにキレがないので便宜上ラブコメディとしか呼びようのない本作ですが、独特のローテンションが読んでいくうちに段々とクセになっていくのがよい。しかし僕個人としての推しポイントは他にありまして……。

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作者が岐阜出身! そしてさりげなく作中に混ざってくる岐阜要素!

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母ちゃんはバリバリの岐阜弁。

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柿のゼリージュース缶という微妙な存在。

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遊園地はどう見ても恵那峡ワンダーランド(旧恵那峡ランド)だし、

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果ては病院すらそのまんま。

ここまで来ると冒頭のバイト先のコンビニ&カラオケ『ポセイドン』も元ネタが岐阜の可能性濃厚ですが、流石にちょっと分かりませんでした。カラオケはともかくコンビニのチェーン店来ないとか相当田舎だよな……。

モーニング12

ざんげ飯(こだまはつみ)

もう実質本誌に不定期掲載してるんじゃね? というぐらいやってくるマンガ。今回はざんげというか看病メインですが、中華粥は風邪でなくても美味しいので時々食いたくなるからレシピは助かる。妻のグラビア写真集風フォトブックはまあ……すごいですねとしか……(そもそもフォトブックを作る感覚がよく分からない)

YJ12

お気の毒ですがあなたの妹はお亡くなりになりました(板倉舜)

1億40漫画賞の「バスらせショート」部門入選作。帰宅した姉をドッキリで騙す常習犯の妹と、彼女に騙されたフリを続ける姉。4ページに綺麗に纏まっています(twitter意識したページ数ですね)し、構成も綺麗です。難点は文字の多さか。バズなんて最終的には運なので答え合わせのしようもないですが。個人的にはもっと凄惨なオチを予想していたので、平和なオチでほっとしました。

蟇(mitumizo)

こちらは同じく1億40漫画賞の「オカルト」部門大賞。「ホラー」と「オカルト」は別部門なのか……。内容は縄文時代にあった年に2回の性なる祭(本当かどうかは分からないが)に出会った人間とヒキガエルの愛(?)の物語。話としては面白かったですが、チガヤヒコが可哀想で抜けませんでした。何しろおとぎ話と向きが逆だものなあ……。オチは下品で好き。

その他

炎炎ノ消防隊

なんだ今回……誰だよこのおばさん……いや杉田スミレさんですが……読まされる側も今までにない読書体験に面食らいましたが、被写体となった彼女も、なんというか、すごい胆力というか……講談社の関係者かな……。

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謎の中年女性が謎のポーズを取るグラビア回として、伝説に名を残すことと思われます。

龍と苺

宮村のじいさん、2枚落ちなら自分でも勝てるって言ってますけど、これ言うほど簡単なことじゃないですよ。一般に「2枚落ちでプロに勝てたらアマ初段」と言われていますが、これは指導将棋で手加減してくれた場合の話であって……というのは例えばwikipediaとかにも書いてある話です。昔のプロに灘蓮照という駒落ちの名手がいて、四枚落ちでアマ四段に三面指しで全勝したなどと言われています。50年以上前のことなので、アマのレベルが上がった今とは単純には比べられませんが、宮村の発言が事実なら彼自身がアマ二段~三段はあっても不思議じゃないですね。ちなみにアマ段位は大会上位常連なら五段~六段というのが相場です。苺はこのぐらいはあるでしょうから、四枚落ちで五分というならまあ、最低でもA級棋士でしょうね。

ウマ娘 シンデレラグレイ

今回名前が初登場のシリウスシンボリは実在馬(名前の通りシンボリルドルフと同じ厩舎の出ですな)。一方のダイナムヒロインはどうやらダイナアクトレスという馬がモデルのようですな。えーうそ、牝馬!? と思ったんですが、そもそも競馬のレースって牡牝一緒に走るのが普通なんすね。重量ハンデはあるようですが。

今週の新連載とか・2021年6号(2/6-2/12)

文章書くの遅くなったな……。昔は数時間程度でペロッと1万字ぐらい書いたものだが……しかもこれなんてほとんど推敲なしの垂れ流しなのに、それでこんなに苦しむなんて……。

今週の新連載・最終回

IN

ウィッチウォッチ(WJ10、篠原健太

SKET DANCE」「彼方のアストラ」の篠原先生が本誌に帰ってきました。勘違い妄想の激しいポンコツ魔女っ子を守る使命を帯びた、幼馴染で鬼の末裔でもある怪力少年のラブ(少なめの)コメディ。今作は魔法ファンタジーということで、いやあなんでも描けますね。すごい。話も一話からよく出来てて(と言ってもオチは途中から読めちゃいましたが)マンガ上手いな~という感じです。ラブコメという枠からすると、一話からいきなりヒロインをペラペラにするのが凄いよね。それはコメディというかギャグのやり方だろと。個人的にはペラペラになったヒロインからもう凄い尊厳の破壊みを感じたので満足しました。ニッチな性癖にも必ず応えてくれる雑誌ジャンプ。

ラストジェンダー~何者でもない私たち~(イブニング5、多喜れい)

「俺の零話」プロジェクトで読切描いた多喜れい先生が、まさかの連載2本目です。いきなり売れっ子ですね。内容はハプニングバーにやってくる、性に悩む人々の交錯を描いたオムニバスドラマといったところでしょうか。今号は一応読み切りからの続編という形なので、読切(0話)とは別人が主人公(のはず)ですが、来店経緯から最初の反応に至るまで全く一緒なのでちょっと混乱してしまいました。相手客がパンセクの彼じゃなくてMtFシーメールで、メインのヒロインもレズビアン傾向持ちというので別人で間違いないはずですが……。多喜先生的には旦那の会員カード→「汚らわしいっ」までがセットでテンプレ反応ってことなんですかね。毎回これで統一されたらちょっと面白いが、求める面白さはそうじゃないんだけどな……。

過去の読切がwebに公開されてたので、当時の感想と併せてどうぞ。

www.moae.jp

skyhorse.hatenadiary.com

OUT

西妖記(イブニング5)

氷高の正体だけでも駆け足にまとめたものの、なんかよく分からないうちに終了。タイトルや内容的には西遊記のオマージュで、再解釈という方向性だったと思うんですが、結局誰が悟空だったのかな。或いはそういう当てはめは存在しなかったのかもしれませんが、逆に言うと読者はそういう感じで煙に巻かれたまま、どう読めばいいのかよく分からないままだったような気がします。旅はまだ続く……という締めは、日本でよく知られる西遊記の終わり方とも符合しますが、マンガとしては主題となるテーマがイマイチ前面に押し出されてこなくて、だから塞国編で氷高にスポットを当てたんでしょうけど、結果として大元の「天竺への旅」と関連が希薄になって、なんの話なのかよく分からなくなってしまったような気がします。多分だけど、茜上人が主人公という組立からなんか違ったんでしょう。お疲れ様でした。次回作に期待しましょう。

狩猟のユメカ(イブニング5)

こちらもピリッとしないまま終了。突然の世界転移で人間同士ばかりか動物とも会話が成立するようになり、一方でほとんどの人類が街から姿を消すという、舞台の根幹を為す謎現象の正体は結局謎のままでした。銃を持つ女性とショタという作者の性癖溢れるフェティッシュな画面は堪能しましたし、そういう需要は満たせていたとは思うのですが、それだけでは連載マンガとしては厳しかったということなのでしょうかね。リアリティに拘ったので仕方がないとはいえ、小手指近辺でちんたらしていないでとっとと世界の全容を説明するターンに入っていれば、また違う展開もあったかもしれないと思います。お疲れ様でした。

サガラ~Sの同素体~(モーニング11)

テロも暗殺も、核も止めて大団円。途中のディティール忘れてしまったので、最後の方の事後処理の辺りは何言ってるか正直分からないのですが、結局クーデター用の最終手段として用意しておいた核爆弾をサガラに逆用されてしまい、全ての計画を諦めざるを得なくなった、という大まかな流れは理解しました。途中「裏切られた」と断定までされた(真藤が一方的に断定しただけですが)上司を「最も信頼する人」と言い切ったサガラには複雑な感情を感じましたが、なんだかハッピーエンドにするために騙されたような気もします。ていうか「成瀬を隠密に処理するなよ」と言ってるシーンでは明らかに信用してないし。

はあー、しかし、現実世界で、この規模のクーデター事案が発生し得ることってあるんでしょうか。実現性はともかく、今の政権や与党を見るに、深松レベルの対処を要求するのはちょっと無理なような気がしてしょうがないんですよね。二階幹事長や麻生副総理クラスならまだ期待できるんだが、他がちょっとな……と。まあ、ワンチャンあるだけマシか?

今週の読み切りとか

WJ10

鴨乃橋ロンの禁断推理(天野明

「REBORN」「エルドライブ」の天野先生の新作が本誌に出張掲載。中身は探偵バディモノですが、ブレーン側が「犯人を自覚なく死に追い込む謎の病気」にかかっているせいで一人で探偵をできないという設定に爆笑してしまいました。狙ったのかどうか定かではないですが、ネットでは「金田一少年の事件簿」の犯人が追いつめられて死ぬともっぱらの噂なのです。例えばこういう記事。

anakonda69.hatenablog.com

こうしたネットでの金田一に対する評判からそういう設定を思いついたのだとしたら、天野先生も中々意地悪というか、やり手だなーと思いますね。なお講談社公式によれば、金田一の犯人死亡率が高いのは初期の頃だけで、中盤以降はほとんど死なない、あるいは金田一自死をくい止められているそうです。

pocket.shonenmagazine.com

上述の検証記事と合わせて考えると、無印ではよく死んでいたが、続編以降そういうのをやめたというメタな事情が見えてきますね。関係ない作品の話をしてしまった。

カモしれない刑事(前田良平)

呪術廻戦が遂に落としました本作は代原で載った読切ギャグなのですが、図らずも天野先生の読切と「鴨」「刑事モノ」で被せてきています。いや、編集がわざと被せたのカモ……? いずれにせよ、すさまじい偶然と幸運によって載ったと見えます。ただし、こちらは「鴨乃橋ロン」とは違って純然たるギャグマンガ。クセのあまりないシンプルで読みやすい内容です。こういうのは万人受けしやすいと取るべきなのか、フックが少なくてコアなファンがつきにくいと取るべきなのか。作者は新人さんですが、代原から成り上がったジャンプのギャグ作家は多いので期待ですね。

WS11

うぇぶりネタバレ調査員★一色(一色美穂

サンデーうぇぶり宣伝4ページ。一色先生、マンガ読んだことないはずなのですが名前に聞き覚えがあって……なんだろう、マギ関連で宣伝マンガでも読んだのかな?

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所得の再分配を要求するときに使ってください。

死神坊ちゃんと黒メイド(イノウエ)

久々の本誌出張はアニメ化記念。おめでとうございます。呪い早く解けるといいですね。まあ解けたときが連載の終わるときでもあるんですが……。

そして世界に平和が訪れた。(渥美駿)

「イケ田くん」の渥美先生が読切で復活。母星(うえ)の方針転換で失職した怪獣とヒーローの交流と再挑戦を描くハートフルコメディです。いいマンガだし、中々面白いです。「イケ田くん」を描いてた作者なだけあって、メッセージが明快で、かつしめっぽくなりがちなテーマを上手くコメディの文脈に載せて、弱者を励まし、手をさし伸べる温かい内容はサンデーに相応しい。オチも素敵で、ここはかなり気に入りました。ただ、ちょっと想定年齢層が少年誌という感じではないかなーと思いました。まあサンデーなもはやおっさんしか読んでないかもしんないけどさ。あと怪獣がかわいい。

モーニング11

ちいかわ(ナガノ)

モーニングでは「MOGUMOGU食べ歩きくま」でお馴染みナガノ先生の新作。ナガノ先生の主戦場たるtwitterでバズったマンガにモーニングがツバつけたという感じでしょうか。巻頭カラーまで貰って単行本の宣伝ですが、正直に言えば個人的にはよく分からなかった……。まあ、心を空っぽにして愛で癒されるタイプのマンガですね。こういう小難しい難癖をくけるものではない。

未来保険(樺ユキ)

人生の大きな選択のタイミングに戻ってやり直すことができるSFチックな保険商品をめぐる、一人の青年と祖母の思い出と決断を描いた人情ドラマ。Dモーニングで好評だった読切が本誌にも掲載……という経緯らしいですが、人気も納得の出来栄えですよこれ。まず「未来保険」という発想が素晴らしいですよね。選ばなかった選択肢を選んだ場合の平行世界への入り口が確保されていて、適用するとその世界に切り換えることができる。こんな保険あったら大人気間違いなしでしょう。この時点で勝利。加えて「夢」と「安定」という人類永遠のテーマを、本人の生活ぶりやSNS、祖母の思い出など色んな角度から丁寧に描き出していて共感の煽り方も上手です。最後のほうはちょっと奇麗事で固めて現実に向き合わない程度に逃げたな、とも取れますが、ページ数の都合とかもあるでしょう。諦めるばかりが人生じゃないからね。ところで作中の保険適用で一つ気になったのが、「適用する(平行世界に移住する)と平行世界の記憶が徐々に定着し、現在の記憶は緩やかに消失していく」という設定。まあ、そうしないと適用する/しないが大きな決断にならないので仕方がないのですが、現在の世界で苦労した記憶が消えてしまえば、「平行世界に移住したい」という欲求自体もなくなってしまうわけで、そうすると「なんで夢を捨ててこっちの世界に来たんだっけ」となってしまい、適用した意味がなくなってしまいませんかね? いや、まあ、平行世界の自分が悩みなく生活しているなら問題ないのかもしれませんが、そんなことあり得ないので、なんか商品として片手落ちなような気がするな、と。

YJ11

貝殻(宇和野そら)

1億円40漫画賞のホラー部門大賞作。あれ? ホラー部門って前にも大賞作品載っていたような……と思っていたら、どうやら2作品出たみたいですね。

yj40comicaward.jp

他の部門見ると大賞作出てない部門も普通にあり、ホラーのレベルの高さが際立つ形に。ってか認識してなかった読切でもこの賞の作品結構あるな……。

さて本作の内容ですが、事故死した姉の夫、つまり義理兄の家で姉の遺品を見つけた中学生の主人公が、心霊体験を通して姉の結婚生活の真実を知り……という、どちらかというと「本当にあった怖い話」系統のホラーですね。幽霊? として姉は登場しますが、そこに対する恐怖というより(それもあるけど)生きている義理兄に対する恐怖、そして彼に振りかかる因果応報的な超自然的な結末。直接的なシーンはボカされていてホラーの苦手な僕でも読みやすく、面白かったです。

その他

夜桜さんちの大作戦

今回の二葉の決めポーズハンタのオマージュかな?(オタクなのですぐハンタのオマージュと解釈してしまう)

アンデッドアンラック

結局なんで安野雲は皆に認識されてるんだ? というのずっと気になってたので、納得の行く答えでよかったです。やたら腕をくれてやる気前の良さも含めて。ただ、Gペンアーティファクトアバターと一緒に朽ちたのはよく分かんないけど。アンノウンの本体が無事っぽいので、時を戻すアーティファクトの代償発動が物理的な半径とかで縛られるんでしょうかね。

破壊神マグちゃん

今週のマグちゃん、遂にナプタークハーレムが公式で実現してて神なのだが……公式が僕にエロ同人を作れと囁いているのか……。

水溜まりに浮かぶ島

まさかのタイトル回収回なんですけど、こんな意味だったなんて……。これってつまり、「水溜まりに浮かぶ島」の意味は「(水)死体」である、と言っているようなものです。それをわざわざタイトルに据えるってことは……

K2

いや、皮肉で言っているのではなく、適当に知ったかぶってよく定義を知らない言葉を使うのはよくないということです。大体応召義務うんぬん以前に、人助けしたことが明らかなら特別扱いしてあげてもバチは当たらないでしょう。医者の応召義務に対する問題提起をしたいという動機設定から始まってしまうからこういうちぐはぐな話になってしまう。(それにうっかり乗せられてしまう自分も愚かなので反省)

それでも歩は寄せてくる

あああああああああああああああああああああああああああああ

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ここすき

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ここすき

僕、いますよ。/ゴールデンカムイ

@某鍵垢: そういえば最近のヤンジャンアイヌ独立・琉球独立が出てきたけど窮民革命論が流行ってんのか?

確かに……。第四インター系のシンパが編集部にいるのかもしれない。

ちなみに囚首喪面は「顔や髪を整えないこと、容貌を飾らないことのたとえ」だそうです。身なりを整えるために休載しますってこと……?

yoji.jitenon.jp

今週の新連載とか・2021年5号(1/30-2/5)

今週かなり忙しくて、遅延を中々挽回できませんでした。今日中に2週分上げられそうなので勘弁してください。ところで月報を書くと言ったな。あれは嘘だもうちょっと待ってもらっていいですか……

今週の新連載・最終回

IN

アイテルシー(WJ9、稲岡和佐)

「キミを侵略せよ!」「ブンキテン」の稲岡先生が本誌に戻ってきました。1年半ぶりぐらいですかね。本作はどちらかというと「ブンキテン」に近い、恋愛とミステリ要素を絡めたダークな作風のサスペンスコメディ(?)です。ストックホルム症候群をこじらせて犯罪者なら誰でもOKになってしまったストーカー気質の天才女刑事とかいう設定だけでお腹いっぱいになりそうな強烈なキャラクターは流石に目を引きます。正直、こんな弾(たま)を隠し持っていたのかと。一話の時点ではストーリーの大枠はまだ見えてこないですが、上手くハマれば面白くなりそうです。もっともコケたら出オチになってしまう。毒にも薬にもなるという奴ですね。全体的な作品から感じる熱量も、初連載の時は無理して一般に寄せてたんかと思うぐらいイキイキしてるように見えますね。タイトルは"I tell she"ということですが、「アイシテル」のアナグラムでもあります。むしろそっちが先で英語はこじつけっぽいが。

大戦隊失格(WM10、春場ねぎ)

マガジンは「五等分の花嫁」の春場先生が満を持してヒーロー戦隊モノで復活。怪人が弱過ぎてやらせのヒーローショーと化した侵略現場から下克上を狙うべく、戦隊組織への潜入工作を図る意識高い系下級戦闘員が主人公。凝っているというか、全然凝っていないというか。一言で言えば、「なろう」小説によくありそうな導入です。まあ「なろう」だったら(特に18禁だったら)この戦闘員がチート能力や、ニッチで制限は多いが上手く使えば相手をハメられる力を持っているものなので、そこは流石に違いますね。twitterでは特撮クラスタが「大戦隊」のネーミングについて盛り上がっていて、というのは過去にスーパー戦隊シリーズで「大戦隊」を名乗った戦隊がいたらしいんですね。僕も大概おっさんなのですが知らなかったです。生まれる前だし。ねぎ先生は特撮ファンという噂もあるので知ってて被せてきた説も普通にあり、なんならオマージュが登場かもしれないですが、流石にちょっと気付けそうもないかな……。「腐敗したヒーロー組織」みたいなアンチヒーロー物語は流行ですが、個人的にはちょっと食傷気味のきらいもあるので、どうせならそれだけじゃないのを期待しています。ただ手書きの白抜きキャプションは見にくいのでやめてくれ。

インビンシブル(モーニング10、瀬下猛)

こちらも復活組ですね。「ハーン~草と鉄と羊~」の瀬下先生が今度はラグビー漫画を描きます。ラグビーと言えば直近で思い出すのはかの森元総理が早大ラグビー部出身で(今持ち出されたくない過去)、一昨年にW杯が日本であり、今年のオリンピックも含めて段々一般の認知度は上がってきています。本作は不正会計と経営難とで瓦解したかつての強豪社会人チームが舞台。前作のテムジンに似た顔の主人公が死に体のチームを救う……という感じのようです。早く試合してくれ。スポーツ漫画なんて試合してなんぼだから。タクシーの社内で柔軟アップはちょっと面白かったけど。

OUT

CITY(モーニング10)

長らくモーニングのトリを務めてきたあらゐけいいち先生ですが、真壁のおじさんの市長就任を最後にとうとう勇退です。いやはや、「日常」を読んだことのない身分であれこれ言うのもなんですが、名残り惜しいですね。現行のモーニング連載陣の中でもかなり上位に好きなマンガでした。基本的に不条理ギャグですが、時折見せる天才としか思えない独創的なコマが本当に好きだったんですよね。

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週刊連載は大変だったかと思います。お疲れ様でした。ゆっくり休んで、次回作も期待しています。

今夜は月が綺麗ですが、取りあえず死ね(月マガ3)

すいません、終わってはいるんですが、僕これ読んでないのでパスで……。申し訳ない。

今週の読み切りとか

WJ9

BLACK MILK(松井琳)

(見た目)高校生ぐらいの若いマフィアが超能力を使って自警団のように現代社会を守るバトルマンガ。総じて王道中の王道といった感じの内容で、アンチヒーローもののようなハードボイルドさや権力への厳しい視線などもなく(警察は仲間)、設定の肩書から来るイメージと違ってオーソドクスな勧善懲悪モノです。アクションシーン中心にいわゆる変型コマが多用されてますが不思議と読みにくくないのは視線誘導とハッタリに気を配っているからでしょう。絵は荒削りですが少年マンガとして申し分ない。ちょっと堀越先生に似てるかも。

YM10

カラミざかり ボクのほんとと君の嘘(御池慧)

人気同人作品のリメイクという触れ込みの異色作品の一話の出張掲載です。作者名どっかで聞いたかなと思ったら「乃木坂の詩」の人でした。えっ、てことは同人作者とは別人!? たかだか2年前のエロ同人マンガを全年齢商業誌マンガで別人がリライトしたのか……なんかすごい時代だな。

book.dmm.com

「原作」は今でも売っていて、やはりそれなりに人気だったみたいですね。無料サンプルだけ目を通しましたが、コマ割りまで含めてほぼ一緒……ここまで来ると、商業誌の役割とはなんなのか分からなくなってくるな。版権の問題とか、あと性描写の省略とかで色々折り合いつけてこの形になったのだろうけど……。2年前の作品を同じメディアで違う作者で再版する意味ってなんだ?

WM10

姉ぶるいろねの色じかけ(N松)

マガジンお馴染の代原チックな4ページのショートコメディ。「生徒会役員共」が休載なのでそれの代わりか。歳上の色気のあるお姉さんぶって誘惑してくる幼馴染がどこか抜けてるというシチュエーション一発に絞った内容ですが(4ページなんだからそれはそう)、短い中によくここまで属性を詰め込んで、しかも過不足なく説明し切れてるので感心しますね。マガジンの新人ってやっぱりこういうので構成力と画力を磨かれているんだろうなあ。

YJ10

ここは今から倫理です。(雨瀬シオリ

「ALL OUT!」の雨瀬先生が今GJで連載中の倫理マンガ。高校倫理は社会科の中ではマイナーな存在で、かつては覚える内容が少ないことから自習で試験対策のしやすい科目として受験生には知られていましたが、それも公民分野で全員必修の現代社会が登場するまでの話です。授業が開講される学校も少ないでしょう。そんなどマイナー教科を教える先生が、高校の日常生活指導や助言を通じて彼の教えた倫理を実践していく学園人情モノです。いや、タイトルは聞いてて、面白そうだなとは思っていたんですよね。読めてなかったけど、期待に違わぬ良いマンガでした。雨瀬先生のドロドロとした内面と内省的な気分が滲み出る画風が、常に道徳的な社会規範に対する内省と観察を強いる倫理学と非常に相性がよいです。ドラマ化したくなるのも納得ですよね。

腐っても父親(森藤渉)

1億円40漫画賞ゾンビ漫画部門大賞作品。魔界からやってきた理性もあって人も食わない「ゾンビ」が、人間との間に設けた子どもとの親子コミュニケーションに悩みつつ頑張る子育てコメディ。「ゾンビ作品」の固定観念を逆手に取って面白さに変えた意欲作で、今時の流行でもありますが、発想の勝利ですね。なぜか固有名詞が一切使われてなくて、「嫁さん」「ゾンビ君」と呼びあったり「息子さん」「パパ」と呼びあったり、呼びかけの代名詞が印象的ですが、何か特別な意図があるんでしょうか。

月マガ3

SNSまで完璧な彼女(塚本夢浩)

新人賞ショート部門入選作。一見完璧な外見の裏に隠れた本音がSNSの公開裏垢でモロバレなことに気付かないうっかり彼女を愛でるラブコメディです。1話辺り4ページほどの4話構成。絵は発展途上という感じですが、発想の勝利という感じでしょうか。人の裏垢を勝手に覗くというのは倫理的には決して褒められない行為なのですが、主人公の真摯で紳士な立ち回りと独白とで上手く好感度をコントロールしています。内容とは関係ないんですが、本作のコミックDAYSでの掲載、「ノド」側が断ち切りなのに外側は白枠になっていてすごく気になります。これ、原稿が1ページずつズレているんじゃないですね……。紙でも同じことになっていたらノド側で絵が潰れている可能性があるので、ちょっと可哀想。

ところで関係ないんだが、サンデーうぇぶりにかつて「妹りれき」というマンガがあってな……。

妹りれき (1) (少年サンデーコミックス)

妹りれき (1) (少年サンデーコミックス)

  • 作者:西村 啓
  • 発売日: 2019/04/18
  • メディア: コミック

その他

破壊神マグちゃん

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陽の存在を視認したときに使ってください。

空のグリフターズ/め組の大吾

僕、いますよ。

組織の影に隠れてこそこそやって責任を取らない人を本宮先生が嫌いなのはよく分かった。まあ好きな人もいないでしょうが。僕も嫌いだし。しかし「社としての決定」として対外的に発表してる以上、個人だけを相手どって訴訟と言っても通るのかな……。まあ口先だけの脅しだと思いますが。

バカにされたら暴力も辞さない市役所職員に、電気供給が途絶えたら役所の前で抗議活動を来り広げる市民がいたら、この国はこんなになってないんだよな……。日本人というより本宮人というか。まあそういう願いも込めてこういう内容なのかもしれませんが。しかし抗議活動は首都電力にせえよ。

今週の新連載とか・2021年4号(1/23-1/29)

1月ぐらいは遅れずに書こうと思っていたのに、結局大幅に遅れてしまいました。今週、新連載多過ぎん? ただでさえ雑誌数も多いのに書ききれないのだが……しかしこれだけ一生懸命書いても1万字にも満たないという事実。つらいね。

今週の新連載・最終回

IN

逃げ上手の若君(WJ8、松井優征

今月の本命その二。松井先生がなんとなんと、歴史モノでの帰還です。しかも北条時行という非常にマイナーと言ってもいい*1南北朝の武将が主人公という、ある意味松井先生らしいチョイスです。南北朝時代というのはただでさえ地味扱いされやすく、というのも大河ドラマで取り上げられることが少ないからではないかと思うんですが、中でも著名な後醍醐天皇方の足利尊氏新田義貞楠木正成辺りではなく、負け方となる北条家の遺児ともなると、まあ知ってる人の方が少ないでしょうね。言い訳じゃないよ。題材が題材なだけに1話から一族郎党が惨殺されるという中々ショッキングな出だしですが、まあこれは最近の少年マンガならよくあることか。ちょっと気になったのは諏訪の神官、盛高のキャラクター。時折挟まれるしょうもないボケもまた松井流の味付けではありますが、シリアスなドラマになりそうな歴史モノとの取り合わせ、合うのかな……。まあ、『暗殺教室』も蓋を開けてみたらどシリアスな話だったし、松井先生の腕には期待しています。

虎鶫(YM9、ippatu)

フランスで人気のメディアミックスプロジェクトとのふれ込み。謎の秘密兵器「TORATSUGUMI」を探し出すため核戦争で焦土と化した日本に送り込まれた死刑囚たちと、放射線で汚染された島に暮らす謎の先住民族? の出会いから始まる、ディストピアの異説・西部開拓マン・ミーツ・ガール。主人公・レオーネは不当逮捕政治犯のようですが、婚約者のマリと引き離された回想があまりにNTRを想起させる、というか、恋人の裏切りフラグにしか見えなくて引いちゃいました(エロ同人の読みすぎ)。取り敢えず導入だけなので、しばらく様子見。

異世界紀元前202年(イブニング4、甲賀長生)

紀元前202年、ザマの戦いでローマに敗れたカルタゴの将軍補佐、ルキウスは死の直前、戦の始まる前にタイムリープして……という導入。いわゆるif歴史モノの一種と言えます。主人公の名前、ググった程度では登場しませんね。だからといって架空の人物かというとそれは分かりませんが(ローマ史に暗いのが悔やまれる)、少なくとも国内で知る人のほとんどいない人物であることは間違いなさそうです。「異世界」というのがちょっと気になるが……あくまでタイムリープものであって、異世界転生ではないと思うんだが。「田舎異世界」に寄せたいというマーケティング的要求は分かるけど、言葉の定義にはもっと拘りを持っていただきたい。そもそも、目次によって「異世界」がついたり消えたりして表記揺れがあるんですよね。

ところでヤンマガでも歴史上の人物がタイムリープして死を回避する奴やってるよな……講談社の中でブームなのだろうか? あちらはギャグテイストですが、こちらは今のところ硬派な感じなので読感も違いますが、でもスキピオのキャラ付けとかはちょっと普通じゃないので、いずれギャグに振るのかしら。

ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side B.B&M.T.C +(シリウス3、漫画:うまみザウルス)

またヒプマイの新連載か……。と言いつつ、シリウスでは初めてかも? 時間軸は第一回のDRBが終わって、第二回が行われる前ですね。「プラス」と付いているのは、第一回のコミカライズ(マガジンエッジで連載していたはず)と区別するためでしょう。左馬刻ってヤクザの若頭まで上り詰めてたんですね……小さくても自前のギャングのアタマ張るタイプだと思ってたのでちょっと意外です。あとあの世界、ヤクよりももっとヤバいもの出回ってますよね。ヒプノシスマイクっていうんですけど。

ミラキュラス レディバグ&シャノワールシリウス3、構成協力:割田コマ、作画:土田陸)

こちらもフランスで人気と触れ込みの変身ヒーローアクション。舞台はパリですが、なんとなくアメコミヒーローっぽい雰囲気を感じる……いやしかし、ティーンがヒーローっていうのはやや珍しいのかもしれん。タイタンズとかパワパフとかばかり摂取しているので価値観が偏っている……。一応? バディもので仄かなラブロマンス要素もあり、というのがフランスチックと言えばそうなのかもしれない。どっちかというとジャパニメーション的な気もしますが。バスタオルで空を飛んだのはシリウスの対象年齢考えたらどうなの? って感じですけど、作品自体が低年齢層向けなのかもなーと思います。頭身も低いし、いわゆるニチアサみたいなターゲットの設定がされていそう。編集部的にも低年齢層狙ってるんですかね?

黙示録の四騎士(WM9、鈴木央

ばっちょがかねてから描く描くと言ってきた『七つの大罪』の続編が遂に連載開始です。アーサー王治世下のブリタニアの辺境で、死んだはずの父に祖父を殺され、一人冒険に旅立つパーシバル。取り敢えずは大風呂敷広げるまでの準備と導入という感じで、全体の内容が見えるまでにはまだまだかかりそうですね。大罪メンバーはおろか、ランスロットも登場してないし。アーサーも名前だけの登場ですが、生きているようですから、おそらく『大罪』最終回からはそれほど時間は経っていないでしょう。父のイロンシッドの言葉からはアーサーが悪堕ちか!? との期待が湧き上がっております。が、ばっちょのことなのであまり期待しないようにしましょう。ノーチャンスではないと思いますが。

王立魔法学園の最下生~貧困街上がりの最強魔法師、貴族だらけの学園で無双する~(YJ9、原作:柑橘ゆすら、漫画:長月郁)

いわゆる「なろう」系ファンタジーライトノベルのコミカライズ……のようです。「のよう」というのは、原作者が書籍化されたweb原作は消去する主義らしく、アーカイブで断片的にしか情報が残っていないからです。例えばこんな感じ。

webnovels.jp

巷では「エタり専門」などの評価も散見され、本作も(消去されている以上確かなことは分かりませんが)webでは完結していなさそうです。書籍化された「原作」はこの1月に刊行されており、コミカライズは販促の一環という見方もありますね。

まあ、面白ければなんでもいいですが。ただ1話読んだ限りどこまでもテンプレ的なのがちょっと気になる。

OUT

ぼくらの血盟(WJ8)

唐突な、そして中途半端な最終回。打ち切りが不本意なのは当然だろうし、不本意な結末に合わせて物語の展開を変えたくないというのも分かりますが、この終わり方では「日常は続いていく……」というオチにもならないし、いわゆる投げっぱなしエンドですらない。ていうか終わっていない。打ち切りエンドで無理やり最後数ページでまとめるとかよくありますけど、本作はそれすらなくて、まとめなしです。まあ振り返ってみると、1話からアンチジャンプテンプレみたいなスタンスのマンガでしたからね。打ち切りのテンプレにも抗うのは当然なのかもしれない。

マージナル・オペレーションアフタヌーン3)

大団円で最終回。濁さずにジブリールエンドとしてちゃんと描写したのはちょっとびっくりしました。ロリコン歓喜ジブリールはマセてますが、あれで10代前半ですからね。『うさぎドロップ』ですら高校生まで待ったからな……。それを思うとかなり冒険してるなと思います。ただ、繰り返しになりますが玉虫色の疑似ハーレムエンドとかにしてないのは好きですね。ジブリールにせがまれたとはいえ、アラタが主体的に行動を選択しているのもよいと思います。アラタの成長を示しつつ、子どものせいにして逃げないで、大人の選択の結果として責任を負う姿勢が明確化されている。さすが、「少年兵の傭兵部隊」という非常に倫理的に危ういテーマを扱っているだけはあります。傭兵稼業にしろジブリールエンドにしろ、倫理原則的には肯定できないが頭ごなしの否定もできないアンビバレントな事象に対して、主体的に自ら「汚れ役」となって、生じた責任(と罪)はしっかり受け入れる、というメッセージは徹底しています。7年半お疲れ様でした。今回のエンディングは原作準拠だろうと思いますが(読んでないので推測ですが)、2021年現在のミャンマーの情勢と比較して読むと、「むむむ……」という気持ちになりますね。現実世界にも「子ども使い」がいれば、今般のクーデターも、ミャンマー軍の中国への接近もまとめて解決してくれるのだろうか……戯言だけどね。

はたらく細胞シリウス3)

永らく休止していた人気連載が、コロナ特別編をもって正式に連載終了。アニメ終わったとはいえ、スピンオフも至るところでやっていて、ある意味病気のある限り続けられるど安定マンガのポテンシャルがあったと思いますが、ここで終わるのはおそらく作者の意向でしょう。次回作の準備かな。あるいは作者に医学的なバックグラウンドがないという事情もありますし、ネタ切れや誤情報のリスクの増大を嫌ったかもしれません。医学知識論争に素人が巻き込まれると恐ろしいことになるのはコロナを巡る混乱を見れば明らかですね。そこへ持ってくると『はたらく細胞』のコロナ編は極力体内の機序と発生する事象にだけ焦点を当てて炎上しやすいトピックを取り上げないというコントロールがなされており、炎上対策としてはばっちりでした。

ところで結局、なぜここまで人気が出たんでしょうね? いや面白いですし、医学教材としてよく出来てる、スピンオフ作りやすいというのはその通りですが、ただ細胞の擬人化ってそんなにもの珍しかったのかと。いかにも誰かやっていそうなのですが、じゃあ先行例出してみろやと言われると、確かにパッと出てこない。NEXT FRAME(!)のAntiBody(没ゲーム)ぐらいか? そういう「コロンブスの卵」みたいな新しさがウケたのかな……。

半沢直樹(モーニング9)

コミカライズですが、ドラマの二期には踏み込まなかったですね。元々の予定だったのでしょうが、あまり人気が出なかったか、はたまた原作人気が一期ほど当てこめなかったからか。エピローグに1話丸々使うかと思いましたが2、3ページほどで軽く纏め、話題になった大和田の土下座シーンもなしと、やけにあっさり終わったのが印象的です。原作小説準拠なのだろうか。ドラマはあのくどさがウケた面もあると思うが……まあ何しろお疲れ様でした。非常に手堅い出来で読みやすかったです。再登場も期待しています。

ジュピタリア(YJ9)

前回意味深なセリフを呟いたジルは未登場。リコの正体の謎も明かされることのないまま、あえなく打ち切りとなりました。まあなんとなく謎のまま残るかもな、とは思ってましたが、あそこまで煽っておいて投げっぱなしとは……ある意味根性ある。ステラとガオのCPはちょっと意外で、リコとくっつけないということは、どっかのblogで読んだ「リコ(前世)の正体はステラの父親(レイジの妹婿)」という仮説が現実味を帯びているなと。

全体を通しては、ちょっと捉えどころのないマンガになってしまいましたね。基本的にはリコの成長と出生の秘密というところで、リコ(前世)の正体以外はおそらく当初構想の通りにそのまま描いたのだと思いますが、序盤に人気が取れず巻きに入ったのか、ほとんど成長フェーズがないまま出生の秘密暴露編に突入してしまい、結果リコよりもレイジの活躍と露出が増えて視点がちぐはぐになってしまった印象です。もう少しじっくり時間をかけられれば、リコが一人で戦えるぐらいになっていて、リコメインでアルベローニ号編を引っ張れたかもしれません。とはいえ、序盤の人気が原因とか言われると(いや勝手に言ってるだけですが)どうしようもないかな……YJはスタートダッシュを決めるの難しい雑誌だと思いますが、本作は一話に最初の宇宙遊泳が収まりきらなかったのが痛かったかもしれません。ちょっと間延びしたかも。

今週の読切とか

WJ8

ツクモギリライフ(川江康太)

人間が付喪神に食われると付喪神になってしまうというちょっと変わった(そして怖い)世界観の祓い屋が主人公です。「付く・もぎり・ライフ」ではなく、「九十九・斬り・ライフ」ですね。ストーリーとしてはハッタリが効いていてジャンプらしい外連味の良さがあり、絵もそれに合っていい感じですが、どうにも読みにくさが気にかかる。視線誘導がよくないのか、吹き出しの数や配置(被せ)が悪いのか。或いは、剣の付喪神・貊丸が喋るタイミングが悪いのか……。全体としてのまとまりはよいだけに惜しい雰囲気です。とはいえ、それが「味」でもあるので、変に殺すと無個性になり兼ねない、難しそうなマンガですね……。

イブニング4

メイドさんは食べるだけ(前屋進)

もう不定期連載なんじゃないかってぐらい登場してるメイドさん。「再録」ってどこから見て再録なんだろう、単行本? とも思ったけど、どうやら本当にイブニングに過去に載った話みたいですね……。読み覚えがある気がするから。感想ちゃんと書いてない頃ですが、この週とかかな?

skyhorse.hatenadiary.com

アフタヌーン3

岸辺の夢(山嵜大輝)

四季賞冬の大賞受賞作。ジャンルとしてはホラーですが、謎の存在に取り憑かれた画家の狂気を追う、ミステリー仕立ての内容です。件の女が、どうしても絶世の美女というふうには見えず(失礼)、個人的な趣味の問題なのか、作者的にも悩みどころなのか分かりませんが、とにかく全編通して不気味な雰囲気と吸い込まれるような引力はよく表現されています。ストーリーとしてはシンプルな作りで雰囲気勝負ですが、もし読者と作中人物との認識のギャップを端から意識したメタ構造だとしたら……よく出来ていますね、というか。

WS9

君は冥土様。(しょたん)

出張掲載の4話目ですかね。しかも2話掲載。実はここまでずっとやや無理やり感というか、「殺し屋上がりのメイド」という設定に御仕着せ感のようなものを感じてきたんですが、今回はすんなり読めました。なぜでしょう。とんかつソースの話で急激に人間味が出てきたからですかね? とにかくこの話はよかったです。膝枕だからではない(言い訳)

モーニング9

ハコヅメ 別章 アンボックス(泰三子)

新連載扱いでもいいのかもしれないけど、本編休載だし、そもそも『ハコヅメ』の一部として捉えるべきなのかもしれないが……。とにかく、今週号からしばらく特別編でお届けということです。特別編の主人公は生安の先輩で山田の同期の黒田カナ。ただのスピンオフで番外編かと思いきや、一話から本編に関わる設定開示がガツンと来てびっくり。しかし今回一番よかったのは横井教官の指導内容ですね。

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一見、最近流行りの「正義」を嗤い、相対化する話かと思いきや、ここで批判が向けられているのは、そうした「正義」を都合良く振り回して現場の警察官を酷使し疲弊させていく、警察組織です。「やりがい搾取」の一形態とも言えそうですね。

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実際のところ、警察業務なんて多少の「やりがい搾取」なしでは回らないでしょう。でも、だからこそ、そういう仕組みには上も下も自覚的でありたいし、「やりすぎ」に対する対抗言論は常にキープしておきたい。そういう意識でこの特別編を見ると、責任感が希薄で世渡り上手でずぶとくて、でも手を抜き切れるほど冷酷でもないカナが主人公である意味というのが、少し見えてくるようです。期待の特別編ですね。

屋上のきりん(泥水真水)

ちばてつや賞の大賞受賞作。虚言癖のイケメン転校生との一瞬の心の交錯を描いた短編18ページ。短い中に少年・白木の心情描写がみっちりと詰め込まれていて、大変に密度の高い作品です。峯村さんの「顔が好きだから!」は笑ってしまいました。ゲスな物言いではありますが、そこを正直に詳らかにすることで相手も心を開く。そういう「誠実さ」もあるということですね。むしろ今の日本ではそちらが主流か。「きりん」が登場するラストシーンも、コミュニケーションが成立しかけていた事実と、相手からの投げかけをうまく受け取れなかった喪失感とが見事に表現されていてすばらしいです。冒頭の物憂げな引っ越しシーンまで含めて構成としても見事。

YJ9

LEGEND HOLE(原作:TK2、作画:ぐび)

1億円40漫画賞のTENGA部門大賞。いわゆるバカマンガの一種で(ていうかTENGA部門でバカマンガ以外に何を描けと)伝説のTENGAを探し求めて戦うTENGAマスターと、古き良き定番TENGA・フリップホールを敬愛してやまない主人公の出会いの物語です。面白いし、登場人物を通して作者のTENGAへの愛情がビンビン伝わってきます。いかにも連載1話みたいな作りで、新都社で連載してそう。逆にいうと商業誌で連載したら、出オチ感に終始苦しめられるでしょう。これは作品が悪いという話ではないです。読切としては十二分ですし。むしろこの賞を考えた人がバカ。いい意味でも悪い意味でも。

その他

はしっこアンサンブル

愛・おぼえていますか」ですが、同人サークルが編曲したものでYouTubeでは試聴できません。

sdvs-aiobo.tumblr.com

ただ、ボカロ*2に歌わせた奴がニコニコに上がってました。著作者との関係が分からないのでリンク貼らないでおきますが……。

ダーウィン事変

「レッドピル」は映画『マトリックス』に由来するスラングで、「目覚めた者」「真実に気付いた者」を意味します。対義語は「ブルーピル」で、こちらは「気付いていない者」「偽りの安穏に生きる者」を意味しています。

en.wikipedia.org

ただ、このキーワードってメンズリブとかインセル、或いはQアノンなどの陰謀論系の文脈で登場することが多いスラングで、ヴィーガンが使っていると「うーん……?」という感じになりますね。知らないだけで使われてるのかもしれませんけど。

不滅のあなたへ

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ジャスティスソードが欲しいときに使ってください。

竜と苺

ワンオペJOKER

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ゴッサムシティにも保育園はあります」というセリフの破壊力がすごい。あるのか……保育園……。

僕、いますよ。

twitter.com

まあ本宮マンガらしいと言えばらしい。自家発電の時から地方独立みたいなことは言ってたしな。

ウマ娘 シンデレラグレイ

あーなんだ、そういうことかよ……。すっかり騙されました。やっぱり史実からは基本的にブラさない方針ですね。オグリは史実いじらなくてもめちゃくちゃドラマチックだから強いよなぁ。次はいよいよタマモクロスとの「芦毛対決」天皇賞ですね。

*1:ていうか、恥ずかしながら今回マンガ読むまで時行のことを知らなかった

*2:正確には名工大の開発した歌声合成サービス

今週の新連載とか・2021年3号(1/16-1/22)

(1/27追記)モリキング最終回だったのを忘れていたので追記しました。

今週の新連載・最終回

IN

ヒプノシスマイク-Before The Battle- Dawn Of Division(マガジンエッジ2、漫画:鴉月ルイ、シナリオ:百瀬祐一郎)

予告通り、DRB前のスピンオフ第2弾です。初回の時系列はM.C.D.結成直後の休日の一幕といった風体。前回のコミカライズでは軽く飛ばしたところですね。大まかな話の流れは前回説明してしまっているので、逆に言うと今回は時系列のストーリーで並べないで、オムニバス的に展開していくのかもしれませんね。だったら最初からやれよと思わなくはないが。

双子の男女がわからない(マガジンエッジ2、安倍花次郎)

読切の時に連載化の願望を全面に押し出していましたが、無事(?)通ったようです。読切が1話という形で、連載は読切の焼き直しではなく続きとなる2話からのスタート。『あまちん~』の直前という掲載順に意図的なものを感じる……性別の壁を引きちぎる雑誌・マガジンエッジとしてのプライド……。絵は相変わらず今時の洗練された絵柄で綺麗です。内容は……ちょっとセンシティブなところ(ジェンダー規範と性的指向)を素手で掴みに行くようなところがあってちょっと危なっかしい感じを受けますが……まあ、ラブコメマンガの定番を踏襲していると考えれば自然だし、むしろテンプレ展開をよく咀嚼してしっかり血の通った形に落とし込んでいるという意味ではよく出来ているとも言えます。そうやって考えてみると、『あまちん』は似たようなコンセプトでも全くそういう危うさを感じさせないのは凄いんだなと思いました。あまちんのキャラクター造形によるところが大きいんでしょうが、立見のキャラクターも素晴らしいからな……と、脱線してしまいました。男の娘マンガとして両者が切磋琢磨し、更なる高みに登られることを祈念いたします。

上京生活録 イチジョウ(モーニング8、原作:萩原天晴、漫画:三好智樹、瀬戸義明)

カイジ「沼」編の敵役、一条聖也の若かりし頃を描くスピンオフ。上京してすぐはフリーターだったのか……というところがまず衝撃的ですね。原作でも大学進学を選ばなかったことは明記されてるんですが、新卒入社ですらなかったのか……。まあそういう観点で見ると、帝愛は実力主義で、会長に嫌われてようがプロパーじゃなかろうが能力があれば出世できるんだよなー。今後もフリーター生活中心なのか、どこかのタイミングで帝愛に入社するんでしょうか。

OUT

森林王者モリキング(WJ7)

終わりそうで終わらないままずっと続いていたので、うっかり書きそびれましたがこの週で最終回です。モリキング以外の昆虫組が人間化するが記憶を失うというオチは、まあ……らしいというかよく分かんないというか。大真面目にナンセンスを感動展開っぽく見せて笑いに変える……というのは長谷川先生の十八番ですが、その場合でも基本的にはツッコミ役は過労死するまで使い倒してボケ倒しにはしてこなかったことを踏まえると、今回ツッコミ役不在なのは本当に感動展開として描いている、ということを意味します。いや、まあ、確かに感動展開、でいいとは思うが……。思えば『青春兵器~』も途中からテコ入れなのかシリアス展開が時々混じってましたが、あれはあれで普通に面白いと思っていたんだよな。『モリキング』と『青春兵器』の間に違いがあるかと言われると別にないと思うので(ハチがいるかいないかぐらいかなあ)時代が悪いと言ってしまえばそれまでですが……。強いて言えばインフレする環境に最強のツッコミ役だったお姉ちゃんがついていけなかったのがよくないと言えばよくなかったのかもしれないですね。とまれ、これで3アウトですか。ジャンプでこれだけ頑張ったなら他誌でも存分やれると思うのでまだまだ頑張っていただきたいですね。もちろんジャンプに残れるならそれに越したことはないですが。

DAYS(WM8)

堂々の、しかしやや唐突な最終回。まさか決勝を1話ダイジェストでさらっと流してしまうとはね……。やっぱり「裏主人公」とも言える桜高戦がどうしてもクライマックスになってしまうのは仕方がないので、そこの熱狂を大事にしてだらだら決勝やるぐらいならスパッと終わらせようということですかね。最終話通してセリフなしの演出なのか、それはそれで味があるなと感心していたら、途中から生方がもの凄い勢いでモノローグ語り始めて、勝手に期待した分ちょっと鼻白みました。いや早合点したのが悪いんですが。連載通しての感想としては、いや8年近くを簡単には総括できないですが、2010年代を通してマガジンを下から支え続けた常に安定感のある、「中盤の底」、ボランチ鈴木みたいなマンガだったなあと思います。思えば『DAYS』が始まったときって、マガジンの誌面には『エリアの騎士』がいたんですよね。そして今は『ブルーロック』。どれもFWが主役のマンガなんですが、並べてみると時代の変遷が……いや感じられ……?

今際の国のアリスRETRY(WS8)

1回限りの復活は3人の生存者を残して終了。種が明かされてみればいかにも「『はぁと』らしい」「げぇむ」だったかと思ったのですが、巻末の麻生先生のコメントを見ると「10年前なら違う結末にしていたかもしれない」などと書いていて、うーむ……確かに、無印だったらキリュウ先生は生還しなかったかもしれないですね。「はぁと」のいやらしさも、単に意地悪で不信感をバラまく「るぅる」というよりも、生存者に罪悪感を与える方向にむいていて(まあこれは単発ゆえの割り切りもあるでしょうけど)、色々思わされる変遷でした。

はたらく細胞BLACK(モーニング8)

アニメ化まで漕ぎつけた本作ですが、本家終了にほぼ合わせる形でこちらも終了。脳腫瘍は健康になった身体の細胞パワーで撃退してやったぜ! ……と、やや楽観的な終わり方でしたが、まあ、逆に転移してしまうと本当に悲惨なことになってしまうので仕方がないは仕方がないのでしょう。この身体、既にありえないぐらい大量に痛めつけられていたしな。現実にはがんや糖尿病になってから慌てて運動しても遅いことが多いわけで、できるうちからやっておきましょうねということですね。ただでさえコロナで健康診断や受診件数が減っているそうですし。

えんまさんちのケルベロス(モーニング8)

予告通りに最終回。雪鬼ちゃん……と言っていいのか……の地獄再訪ですが、無事(?)しわしわのお婆ちゃんになって大往生という親孝行っぷり。いい話なんだけど、緑山君は成長してるけど老化はしてないし閻魔様は年取ってないしで、画面の違和感がすごい。ていうかケルベロスもデカくなってるのかよ。お前仔犬やったんやな。……とまあ、最後までそういうマンガを貫いたのは素晴らしい。扉の大喜利といい、独特の空気感で『猫奥』と双璧をなすよいペットマンガでした。個人的にはもうちょっと読んでいたかったですが、猫には勝てなかったのか……はたまた、『CITY』に負けたか(それなら仕方がない)……とまれ、お疲れ様でした。

今週の読切とか

マガジンエッジ2

女装してオフ会に参加してみた。(くらの)

前号に引き続き出張掲載。性別の壁を引きちぎる雑誌・マガジンエッジとしてのプライド……(2回目)今回は主人公組(?)以外の二人からも女装とMtFのカミングアウトが飛び出す衝撃回。流石の打率……いや女装とMtFはまたちょっと違う気もしますが……? まあ、こういうのは人それぞれの面が大きいので、作中人物がOKなら基本的にはOKとしたもの、というのが僕のスタンスですが。個人的には、これ、ちょっと実写ドラマ化を試してみてほしいですね。最近の俳優や男性アイドルならちゃんとメイクさせれば余裕でいけると思うし、そういう方向でファンや視聴者の度肝を抜けばバズりそうな気がする(ドラマ界の現状を何も知らないで放言)あ、でも配役の時点でネタバレになっちゃうのか……宣伝が難しいですね。

最底辺の最低な採点(逢上おかき)

エッジCOMICアワード(これ新人賞のことだよね?)入選作品。スクールカーストの最底辺での情けないマウント合戦。傍から見てると本当にしょうもないことで優越感を覚えたり、どっちも底辺には違いないのについ張り合ってしまう感覚とか、とてもよく描けていてすごい。お互いコミュニケーションはしていないのに妙に意識しあってしまうという関係性にもリアリティがあってとても素晴らしい作品です。最後は新人賞の連作ということもあってオチのために予定調和的になったかなー……まあ、それはそれでいいと思うし、こういうのはこういうので好物ですが、でも、取りあえず爆発しろ。

分福さんと芥釜くん(穴河原あな)

同じくエッジCOMICアワード入選作品。化け狸のポンコツ少女とたまたま正体を知ってしまった少年のラブ?コメディ。ポンコツっぷりが尋常じゃない……よく今までバレなかったな。マンガの構成はしっかりしていて読みやすいし面白いです。絵は荒削りですが味があって、特に狸状態の時の分福さんがモフかわいくて好き。

WJ7

怪物事変-出張版-(藍本松

アニメ放送中のSQ連載作の出張読切です。放映中なのは知ってましたが、藍本先生だったんですね……。本誌ではあまりパッとしなかったですが、遂にアニメ化とは。おめでとうございます。さて内容ですが、タイトル通り、怪奇事件解決モノで、『ぬ~べ~』とか『ぬら孫』の系譜に近いですね。読切ということで本来の主人公と思しき少年(カバネ)よりもゲストの少女(優芽子)に焦点を当て、感情移入の対象に据えつつ、説明過多にならない程度に作品の骨格を理解してもらうというお手本のような構成。本誌時代も読切が上手いと言われていたような……(別人だったかな)宣伝としても、単品の作品としてもよくできた完成度の高い内容だったと思います。絵の感じは『保健室~』から比べると少し変わったような気も。「熟れた」とでも言うべきでしょうか。

ヴァティ・リペペ(高畑悠)

殺し屋の男と少女……に見える「魔銃」の出会いとパートナーシップを描くバトルアクション。ボスに忠義を誓っているのに強くなりすぎたせいで始末される悲哀や、仲良くなかった持ち主を制御できない自身の能力で殺してしまう絶望など、あらすじ自体は暗く彩られているのに、作風や読後感は明るくまとまっていて、近年の流行りとは逆方向で少年マンガの王道といった感じですね。絵も作風によくマッチしています。もっとも『感情が同一の間は変化が発生しない』という設定自体はあまり遵守されていないというか、まあそういう細かいところで読ませる作品ではないのですが、もうちょっとやりようがありそうな感じはしました。繰り返しになりますが、そういう細かいツッコミを受けつけないだけの完成されたストーリーとキャラクターの活躍があってこその面白さなのですが。

YM8

ディア風呂(おはなちゃん)

おはなちゃんの新連載をヤンマガwebでやるとのことで一話が宣伝に出張。タイトルは「diavolo(スペイン語で「悪魔」の意味)」の文字りで、美少女悪魔に魂取られそうになりながら混浴するエロコメディ。おはなちゃん先生の代名詞とも言える爆乳と表情の薄いクーデレヒロインは健在。クオリティも高く、内容的にも本誌でやってもよさそうなものですが、webではフルカラー連載するとのことで、掲載ペースやカラーの都合上紙は諦めたということかな。あるいは、webの目玉連載にするつもりかもしれない。いずれにせよエッチなマンガということではそれなりに引き合いがあるでしょう。

手品しない先輩(アズ)

「我漫」の企画でなぜかアズ先生が「する」と「しない」で2本同時掲載。ただでさえ頻繁に休載してるのにこんなことさせて……まあ、あと2回で終わりらしいので、多少の無理はきくということか。一応「しない」のほうは手品しないオフの日の先輩というコンセプトですが、普段からしてないようなもんだし……つまりいつもの先輩です。どう見ても2話掲載です、本当にありがとうございました。

薔薇色の被写体(朝賀庵)

こちらも「我漫」企画の読切。知らない作家さんなのですが、ジャンプ+でデビュー連載持ってた方とのこと。本作はタイトル通り、薔薇、つまりBLと、それから写真です。登場人物が優等生の攻め、不良の受け(と言っても突っ込み突っ込まれするわけではないが)、そしてカメコのお嬢様という王道感溢れる配置に、人物造形がすがすがしいぐらい全員歪みまくっていて、端的に言って最高ですね。耽美で破滅的な思春期の情動の重ねがけが誌面に美しく咲き誇っています。馬淵くんはちょっといいようにやられすぎと思っちゃいますが、西園寺さんの壊れ方が好きなのでトータルでは全然イケますね。読んでる雑誌が雑誌なもんで普段あんまり読まないんですが、薔薇も薔薇でいいもんですね。クソデカ感情を摂取したいなら特に。

WM8

可愛いだけじゃない式守さん(真木蛍五)

出張も3度目ぐらいかと思いますが、今回はアニメ化記念の宣伝。連載自体も1年以上になるんじゃないですかね。これ、最初はかっこいい式守さんを愛でるマンガだと思ってたんだけど、どっちかっていうと可愛い和泉くんを愛でるマンガと言ったほうが実態に即してるよな……。あと全然関係ないんだけど、今回式守さんが着てるチェックの上着、どてらに見えて仕方がない。どてらを着てゲーセンデートに臨む美女……。

YJ8

収斂(我如古史也)

ちょっと前に募集してた新しい新人賞「1億円40漫画賞」のホラー部門の大賞受賞作。超偏食でネグレクト疑惑の不気味な少女の正体を巡る、純粋な和ホラーという趣きですね。魚系ホラーというのでクトゥルフ的怖さもちょっとあるかも。っていうかお母さんが普通に怖いんだよな……作中ではお母さん自身は普通の人扱いだと思うんだが……

その他

呪術廻戦

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お兄ちゃんを遂行するときに使ってください。

今週の新連載とか・2021年2号(1/9-1/15)

今週の新連載・最終回

IN

OH! MY コンブ ミドル(モーニング7、漫画:かみやたかひろ、企画・監修:秋元康

(僕は不勉強で知らなかったんですが)往年の人気マンガの大人編続編。『金田一37歳』と方向性としては同じですね。秋元康が噛んでるのがなんか臭うなあ……なんて思っていたら元々原作者でした。変な偏見を持っていてすまん。ともあれ、コンブに対する周囲の辛辣な反応とか、住んでるアパートの描写とかはごくごくリアルで読んでて怖気がするぐらい。少年マンガの主人公にこれだけの仕打ちをするということ自体に個人的には恐怖を感じるわ……。金田一は元々駄目人間だったし、むしろブラックとはいえ正社員として仕事してるなんてスゲーじゃん、ぐらいのテンションで見れるけど、コンブは(まあ元のキャラよく知らんのだが)人気者の王道主人公をここまで叩き落としたのなら、まあよくやるわ……と思う。

OUT

侵略ニャッ!(イブニング3)

予告通りに終了。最初の方はどう見てもただの喋る猫が侵略を語るギャップとヒロインの(申し訳程度の)サービスシーンで攻めていたのが、猫の保護の話になって、最終的に全ての猫を猫星人化するすごい兵器が登場してと、話がとっちらかったまんま終わっていったなあという感じがします。まあそれを許す話のルーズさがこの作品の一番の魅力だったのでそれでいいという考え方もあるんですが、振り返ってみると恐ろしい気安さで重い話題をガンガン扱ってたなー……ギャグマンガ時空というほどでもないのに……という驚きはありますね。そこにすら気付かせないという意味ではいいマンガだったのかもしれない。個人的にはずっとガットゥーゾ様がぎゃふんと言わされていてほしかったけれど。

今週の読切とか

YM7

ヤンマガSOUL(もりやまつる)

「我漫」企画でもりやま先生がエッセイ漫画を寄稿。描きはじめて2ヵ月かそこらで新人賞ポンポンっと2つも取るなんて本物のサクセスストーリーは切れ味が違うなあ……。賞金額の違いでヤンマガに決まるというオチはいかにもらしいエピソードだし、風俗狂いの編集や編集長も時代を感じさせていいエッセイでした。やはり最近のヤンマガの凋落は編集が軟弱な奴ばかりになってしまったからなのでは(最悪の偏見発言)

それはズルいよ先輩(びくたろ)

勘違いエロハプニング系コメディのショート読切。『暴走処女』の系列ですね。サービスシーンはないんですがむしろそれがいいというか、個人的にはそれはそれでエロチックでいいじゃん派なのですが、ヤンマガは女の身体は剥いてなんぼみたいな雑誌カラーなので、やっていくならやはりサービスシーンは必須なのかもしれません。繰り返しになりますが、個人的にはこういうの好きなんですけど。ヤングアニマルとかに行ったら幸せになれるのかもしれない。あっちはあっちでハードエロと戦わないといけないが……。

イブニング3

代原バードピピ(ポテチ次郎)

令和初……ではなかったかと思いますが、今年初ですね。何の代原か分かりませんけど(『GANG KING』かな?)いつでも出てこれるスーパーサブとしてのポジションをしっかりと確立しつつありますね。個人的な記憶から言うとスーパーサブで鳴らした人はそのうちちゃんと評価されるようになることが多いと思うので、腐らず頑張ってもらいたいところです。今回のは久々ということもあって前に読んだ奴より良かったと思う。

WM7

恋にうつつを抜かすべからず!!(柏木香乃)

知らない間にラブコメ読切3連弾の3段目だったようです。恋愛禁止のスパルタ進学校の成績上位者が陥る恋の目覚め。『メイドの岸さん』とは全然違う感じですがキャラクターもしっかりしていて読みやすく、レベルの高いいい感じのラブコメでした。キャッチーなので連載化しそうな気がする一方で、『カッコウの許嫁』と読者層丸かぶりしそうなのが気にかかる。

その他

イブニング3

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少女ファイトを2回休載させるのはやめろ!

だから、百鬼は夜を紡ぐ(イブニング3)

え~と……これはどういうことですか? 次回最終話ってことは掲載話はまだ最終話じゃない、ラス前ですよね? んで最終話がイブニング発売と同時に既にコミックDAYSで無料公開していると。じゃあ最終話はイブニングには載らないのかな? ってことは掲載話で本誌最終回ってこと? でもそうは書いてない……ということはコミックDAYSで無料公開している最終話を次号にも掲載するってことか? じゃあなんでコミックDAYSで無料公開するんだ……? 単行本の発売日と被ってるわけでもないし……謎!

テスラノート(WM7)

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初岐阜外のときに使ってください。

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風太郎不戦日記(モーニング7)

今回「今日から見れば不適切とされる表現がありますが~」という但し書がありますが、これは「狂気」というキーワードに対するものでしょうか? 少し古いですが、『幽遊白書』で「きちがい」が使えなくて冨樫先生が欄外でボヤいてたのを思い出します。

龍と苺(WS7)

脳、脳うるさい奴ね。男が女に負けたんじゃなくてアンタが私に負けたのよ。

今回のハイライトです。いやーもう本当にそうなんだよなー。この世界のおっさんは失礼な奴がマジで多い。対局相手に面と向かって脳の構造がどうこうとか言うか?(と言いつつ20年前ぐらいならいたかも)

今週の新連載とか・2021年1号(1/1-1/8)

あけましておめでとうございます。と言いつつもう松の内も明けてしまいました。サボっていたわけではなく一応発売されたマンガを読んではしこしこ感想などを書きためてたいたのですが、どうせなら新年の抱負ぐらいは別記事で書いてもよかったかなと思わなくもない。

はじめに・今年の方針について

これまで2年間、(かなり遅れ遅れになりつつも)毎週感想を書くという苦行スタイルでやってきて、まあそれなりに感想を捻り出す、何が「良い」と思ったのか拙いなりに言語化する、という訓練にはなったと思いますし、マンガを読むことの習慣づけ(?)にもなったかなと思いますが(それ意味あるのか?)、やはり毎週毎週感想書くのはそれなりに時間もかかりますし、あんな駄文の羅列でも5000字/週ぐらいはあるのでやっぱり大変です。でも大変なわりに文章としての質は低いというか、時間に追われて推敲もろくろくせずに書いてたので、あんまりちゃんとした文章書く訓練にはならなかったなーと思っています。どうせ5000字書くなら、もっとちゃんとした文章が書けるはずで、どうせならクオリティにもこだわりたい。あとマンガの感想以外のことも書きたい

でも悲しいかな時間は有限ですので、人間限界がある。ということで、今年はこういう方向性にしたいと思います。

  • 月報を出す。
    • 月報はある程度時間をかけて書くようにする。面白かったマンガ2~3作程度に絞り、感想を思うがままにぶちまける感じに。
    • 基本的には新連載・読切を中心にしつつ、必ずしも開始時期や数には拘らない。
  • 週報は継続するが、縮小する。
    • 感想を1文2文程度。読切と新連載情報は雑誌ごとに分けずに週報内で集約し、あらすじ紹介と雑感程度(つまり今まで通り)。
    • 1雑誌1感想強制のルールは撤廃する。

ということでやってみたいと思いますので、一つよろしくお願いいたします。

今週の新連載・最終回

IN

テスラノート(WM6、原作:西田征史・久保忠佳、漫画:三宮宏太)

超常現象を引き起こすオーパーツを巡るスパイコンビもの。取りあえずコンビの片割れは岐阜出身でした。

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いやしかし、根来衆って紀伊半島の方が地元なので岐阜県に末裔がいるのおかしくないか……? ヒロインの出身地なんて設定でしかないけれど、原作二人もいてそういう適当なことでは先が危ぶまれるなあ……。あとこれは主観レベルですが、むちゃくちゃ読みにくいです本作。文字が多いとか吹き出しがいっぱいとかコマがちっちゃいとか、まあ細かいことは色々とあげつらえそうですが、一話でこの情報量、しかも事件の解決は持ち越しとなるとかなりの読者をリリースしそうな予感があり、これはこれで心配です。

空のグリフターズ~一兆円の詐欺師たち~(月マガ2、加藤元浩

Q.E.D.~証明終了~』『C.M.B.~森羅博物館の事件目録~』の加藤先生の新作です。今月の本命という感じですね。

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バカ親父が先物取引の借金のカタに母親の所有物である先祖伝来の島を取られそうになるという衝撃のオープニング(親父は心労で他界)。故郷の島を守るために少女は犯罪に手を染める……という導入です。とはいえ加藤先生ですからね、背景はあくまで義賊的。加えて額が額ですからね……。大捕物になりそうですが、1話の流れを見る限り段々と掛け金(狙う金額)を増やしていくことで複数回の完全犯罪に切り分けていく方針のようです。ある程度の期間連載することを見越した構成ですかね。

取りあえず泣いてないときに使う画像置いておきます。

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ワンオペJOKER(モーニング6、原作:宮川サトシ、作画:後藤慶介)

DC×モーニングの第二弾はうってかわって、なんとあのジョーカーの育児マンガです。なんでジョーカーが子育てしてんの? というと、なんとバットマンが例の化学薬品(ジョーカーの顔を変えたアレ)の効果で赤ん坊になってしまったから。宿敵の復活のために泣く泣く子育てをするジョーカー……なんというマンガだ、悪ふざけがすぎる……。「しまった! 反りすぎた!」じゃあないんだよ。まあ、その懸念を除けば中々面白いです。それに悪ふざけというのも、DCを日本でコミカライズするというならこれぐらいはやったほうが日本のサブカルチャーっぽくていいかもしれないですね。ニコニコ動画に「ラブクラフト最大の誤算」というクトゥルフ神話関連のタグがありますが、これは言うなれば「DCコミックス最大の誤算」といった感じか。こっちは本家公認だが。

真・群青戦記(YJ6・7、原作:笠原真樹、作画:アジチカ)

『群青戦記』が帰ってきました。実写映画が公開間近らしいんで、それに合わせてということでしょうか。前作は「信長公記」と「長篠の戦い」が導入だったように記憶していますが、今回は「塵劫記」と「大阪夏の陣」だそうで。場所は長野県U市(上田市)の拘置所(上田拘置支所ですな)、つまり今回タイムスリップしたのは囚人(と看守)。(何が「群青」やねん)対する戦国大名は真田家。幸村(元服前)が上田にいるということは時代的には武田滅亡直後か……? という感じで、世界は引き継ぐ(まだ登場していないが、前作にも出てきた奴が一人囚人として服役していたらしい)がまるきり直接の続編というわけでもなさそうです。前作あんまちゃんと読んでなかったんで分かりませんが、分かる人には誰が続投してるかも検討つくのかもね。

OUT

AGRAVITY BOYS(WJ5・6)

年始合併号で遂に討ち死に。最後はタイムマシンで地球に帰って色々種明かしするのかなと思ったらそんなことはなく最後までバカ回をやる肝の据わりっぷり。完全に投げっ放しジャーマンで終了しました。えらく中途半端な時期に終わったなという気もしますが……まあ中村先生も好きで終わったんじゃないでしょうし。本作のファンにとってはこのぐらいがちょうどいいのかもしれません。僕は『クロクロク』のほうが好きかな……。次回作(最近は2アウトでWJから去る人も多いですが)また期待しています。

オリエント(WM6→別マガ)

地の底を這うような掲載順だったのにまさかのアニメ化発表! と同時に移籍していきました。アニメ化発表と同時に部数の少ない雑誌に移籍……というのは不思議な感じですが、本誌でのアンケートは打ち切りレベルだが、単行本はそこそこ出ているということだったのかもしれません。なお最新のオリコン週間は50位圏外の模様某所ではアニメ化前提の引き抜きだったので仕方なくでは……などと噂されております。でも連載続けるだけならマガポケでいいんだよね。別マガ行きということは担当の都合という側面もありそうな気がする。別マガは『進撃の巨人』がもうすぐ終了するので看板の引き継ぎが急務ですし、あっちで奇跡の大逆転を果たすことを祈念しております。

あせとせっけん(モーニング6)

最終回が結婚式という社内恋愛マンガでは最高のエンディングです。モーニングに移籍した頃にはすっかりおしどり夫婦と言っていいぐらい仲良くなっていて(ああでも、当時はまだ同棲開始直後でしたね……)ただただお似合い感しかなかった二人ですが、そこからの短い期間とはいえ幸せな二人の姿を見ると優しい気持ちになりますね。あーでも、もっと早くに知って読み始めたかったなあというのが正直なところです。終盤はやっぱり匂いとかあんまり関係なくて、ただの結婚準備するカップルという感じでしたし……それはそれでよいものでしたが。末永くお幸せに&連載お疲れ様でした。

今週の読切とか

WJ5・6

ONE PIECE 1000話記念番外編(各作家)

めでたい。並び順がやや謎でしたが、恐らく連載開始した順かな。人によって1ページだったり2ページだったりまちまちでしたが、しょっぱなからラクロとヒロアカがネタ丸かぶりで笑ってしまいした。そんなとこまでパクらなくていいのにあとしまぶーが尾田先生と仲良し感出してきてるのも面白い(まあ実際に仲がいいんでしょうけど)

食戟のサンジ 2話(原作:尾田栄一郎(『ONE PIECE』)、シナリオ:附田祐斗、漫画:佐伯俊

2話……? というツッコミはあってしかるべきですが、実は2年半前に同じような方向性の読切をやってるんですな。

ワンピの1000話記念で第2弾ということでしょう。安定して人気出ればシリーズ化したいという欲求が見え隠れします。とはいえ読者としてはそんなことよりも、ルフィとウソップがやたら画面から外されているのが気になる。美形だけ描きたいってことなのか? 一味のうちでそういう優劣つけられるの、ワンピのコンセプトにも反すると思うし何より読んでてイライラするんだよな……。別に似てなくてもいいからワンピ世界にリスペクトを払ってほしい。

We Were Born(原作:白井カイウ、漫画:出水ぽすか

「約ネバ」映画の販促(?)名目で、新作の読切。人身売買を生業とする孤児院からの脱出ということで、エッセンスは「約ネバ」に近いですが、買う相手は「鬼」ではなくて普通の人間、買うのも「食べるため」ではなく、「不治の病に侵された娘に臓器移植するため」と設定を現実に近付けています。その分外から来たギャングに助けてもらわなければ脱出できないという形になってしまっていますが、読切ということもありますし、きっかけはともかく、この後は自分の手で続けるというメッセージは「約ネバ」に繋がるものになっています。

YM6

ハゲしいな! 桜井くん(高倉あつこ

「我漫」企画で過去の人気連載が読切で復活。原作知らないんですが、無類のハゲ好きは笑っちゃうでしょ。全体としてハゲを貶めるのではなくむしろ持ち上げる形なのでほほえましく、読後感も悪くないのですが、本人としては複雑だろうな……(自分自身は肯定されるけど自分を否定してきた自分の人生は暗に否定されることになるので)

今夜は車内でおやすみなさい。(小田原ドラゴン

web連載の車中泊マンガが本誌に出張掲載。ほぼ実録モノという触れ込みなので本当にこうやってネタ出ししてんでしょうね。深夜のファミレスや漫画喫茶の代わりみたいなものかな。最近は24時間営業も少ないし、車内は気も散りにくいしね。

マルジナルテイラ(limlim)

ヤンマガwebの新連載1話が本誌に出張掲載。サイパーパンクチックなメカニカルな怪物と弱肉強食な世界が広がる惑星に住む「蟻」の少女と「蜂」の「お姉さま」のガール・ミーツ・ガール。1話だけなのでなんとも言えない感じですが、百合成分は期待できそう。雰囲気は『銃夢』とかを彷彿とさせる感じですね。気になる方はwebをチェック。

WM6

命がけでもたりないのさ(大柴健)

別マガの連載の単行本販促で出張掲載。レーシングゲームGT-Rを駆って父親の背中を追いかける女子高生のe-スポーツ青春もの。e-スポ根って言っていいんですかね? GT-Rはカッコいいよねえ……お金があったなら欲しいぐらいですわ。部長(副会長)の選択した車種はトヨタスターレットの5代目、グランツァV(ターボモデル)だそうです。知らない子ですね……。「免許が取れないから……」という売り文句が書かれてますが、レースマンガの場合、専用サーキットを走る(=私有地なので道路交通法の制限を受けない)ものに限定されやすく、公道レースだと『頭文字D』みたいに非合法的にやるか、登場人物が成人か、確かに健全な女子高生を登場させづらいというのは分かります。ただこのマンガ、別にそこにフォーカスしなくても普通に面白いと思うので、むしろ(ファザコン気味の)父親との思い出の話をもっと全面に広告したほうがいい気がする。

モーニング6

ざんげ飯(こだまはつみ)

もう何回目の出張掲載か忘れました。今回はメイン夫婦の回。人気マンガのネタバレ懺悔に本格スパイスカレーとナン。家でナン焼くのいいなー。あの柔らかさはヨーグルトを入れるからなのかな。

月マガ2

ロマンについて。(Cボ)

宇宙デブリが海中の遺物よろしく珍重され、マニアによってこぞって回収されるようになった未来。「ロマンを守れ」と語りかけるのが「コールデン」(『ライ麦畑でつかまえて』の主人公と同姓)というのが示唆的ですね。*1個人的にはワンピの「ひと繋ぎの財宝」がこのオチじゃなければいいなーと思ってます。

オタサーかぐや姫(マキノハルマキ)

神絵師の先輩を落とそうと目論む姫の奮闘を描く4ページのショートコメディ。流れやページの都合で仕方がないとはいえ、サークルチケットは貴重だからホイホイ取られたらガチ切れするほうが自然だと思うが……。搬入を手伝うとか約束したほうが。あとコスプレ参加するならそれはそれでとチケット貰えるんじゃなかったでしたっけ?(事前の登録してなかったら一般参加になるだろうけど)

その他

マッシュル

線って生まれつきじゃなくて途中で増えたりするんだ……

夜桜さんちの大作戦

六美のババ抜きの時の表情が逆なような気がします。負けたい同士という設定なので勘違いかな?

月曜日のたわわ

次号は土曜日発売なので休載って……絶対たまたまでしょ。次の土曜発売の時に検証するからな?

グラゼニ パリーグ

グラゼニ世界、コロナ来るのか! っていうかずっと去年だったんだね……。

ウマ娘 シンデレラグレイ

オグリが日本ダービーに出走してる!!!!!!!!!!! 嬉しいけど史実ではこの年はサクラチヨノオーが優勝しているはず。彼女が割を食うことになるのだろうか?

ボールルームへようこそ

網膜裂孔……そっか、選手生命に響くような怪我でなくても、絶対安静の期間が大会とドンピシャというパターンもあるもんな。大事取ってほしいけど、多々良くんって異常者だから抜けがけしそうで怖いんだよなあ。千夏さんちゃんと止めてくれ。

*1:ライ麦畑』の主人公の名前はホールデンでした。端的に間違いですが愚かであった証として消さずに残しておきます(1/12)