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漫画の感想とかをひたすら書いていくブログです。

今週の新連載とか・2021年4号(1/23-1/29)

1月ぐらいは遅れずに書こうと思っていたのに、結局大幅に遅れてしまいました。今週、新連載多過ぎん? ただでさえ雑誌数も多いのに書ききれないのだが……しかしこれだけ一生懸命書いても1万字にも満たないという事実。つらいね。

今週の新連載・最終回

IN

逃げ上手の若君(WJ8、松井優征

今月の本命その二。松井先生がなんとなんと、歴史モノでの帰還です。しかも北条時行という非常にマイナーと言ってもいい*1南北朝の武将が主人公という、ある意味松井先生らしいチョイスです。南北朝時代というのはただでさえ地味扱いされやすく、というのも大河ドラマで取り上げられることが少ないからではないかと思うんですが、中でも著名な後醍醐天皇方の足利尊氏新田義貞楠木正成辺りではなく、負け方となる北条家の遺児ともなると、まあ知ってる人の方が少ないでしょうね。言い訳じゃないよ。題材が題材なだけに1話から一族郎党が惨殺されるという中々ショッキングな出だしですが、まあこれは最近の少年マンガならよくあることか。ちょっと気になったのは諏訪の神官、盛高のキャラクター。時折挟まれるしょうもないボケもまた松井流の味付けではありますが、シリアスなドラマになりそうな歴史モノとの取り合わせ、合うのかな……。まあ、『暗殺教室』も蓋を開けてみたらどシリアスな話だったし、松井先生の腕には期待しています。

虎鶫(YM9、ippatu)

フランスで人気のメディアミックスプロジェクトとのふれ込み。謎の秘密兵器「TORATSUGUMI」を探し出すため核戦争で焦土と化した日本に送り込まれた死刑囚たちと、放射線で汚染された島に暮らす謎の先住民族? の出会いから始まる、ディストピアの異説・西部開拓マン・ミーツ・ガール。主人公・レオーネは不当逮捕政治犯のようですが、婚約者のマリと引き離された回想があまりにNTRを想起させる、というか、恋人の裏切りフラグにしか見えなくて引いちゃいました(エロ同人の読みすぎ)。取り敢えず導入だけなので、しばらく様子見。

異世界紀元前202年(イブニング4、甲賀長生)

紀元前202年、ザマの戦いでローマに敗れたカルタゴの将軍補佐、ルキウスは死の直前、戦の始まる前にタイムリープして……という導入。いわゆるif歴史モノの一種と言えます。主人公の名前、ググった程度では登場しませんね。だからといって架空の人物かというとそれは分かりませんが(ローマ史に暗いのが悔やまれる)、少なくとも国内で知る人のほとんどいない人物であることは間違いなさそうです。「異世界」というのがちょっと気になるが……あくまでタイムリープものであって、異世界転生ではないと思うんだが。「田舎異世界」に寄せたいというマーケティング的要求は分かるけど、言葉の定義にはもっと拘りを持っていただきたい。そもそも、目次によって「異世界」がついたり消えたりして表記揺れがあるんですよね。

ところでヤンマガでも歴史上の人物がタイムリープして死を回避する奴やってるよな……講談社の中でブームなのだろうか? あちらはギャグテイストですが、こちらは今のところ硬派な感じなので読感も違いますが、でもスキピオのキャラ付けとかはちょっと普通じゃないので、いずれギャグに振るのかしら。

ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side B.B&M.T.C +(シリウス3、漫画:うまみザウルス)

またヒプマイの新連載か……。と言いつつ、シリウスでは初めてかも? 時間軸は第一回のDRBが終わって、第二回が行われる前ですね。「プラス」と付いているのは、第一回のコミカライズ(マガジンエッジで連載していたはず)と区別するためでしょう。左馬刻ってヤクザの若頭まで上り詰めてたんですね……小さくても自前のギャングのアタマ張るタイプだと思ってたのでちょっと意外です。あとあの世界、ヤクよりももっとヤバいもの出回ってますよね。ヒプノシスマイクっていうんですけど。

ミラキュラス レディバグ&シャノワールシリウス3、構成協力:割田コマ、作画:土田陸)

こちらもフランスで人気と触れ込みの変身ヒーローアクション。舞台はパリですが、なんとなくアメコミヒーローっぽい雰囲気を感じる……いやしかし、ティーンがヒーローっていうのはやや珍しいのかもしれん。タイタンズとかパワパフとかばかり摂取しているので価値観が偏っている……。一応? バディもので仄かなラブロマンス要素もあり、というのがフランスチックと言えばそうなのかもしれない。どっちかというとジャパニメーション的な気もしますが。バスタオルで空を飛んだのはシリウスの対象年齢考えたらどうなの? って感じですけど、作品自体が低年齢層向けなのかもなーと思います。頭身も低いし、いわゆるニチアサみたいなターゲットの設定がされていそう。編集部的にも低年齢層狙ってるんですかね?

黙示録の四騎士(WM9、鈴木央

ばっちょがかねてから描く描くと言ってきた『七つの大罪』の続編が遂に連載開始です。アーサー王治世下のブリタニアの辺境で、死んだはずの父に祖父を殺され、一人冒険に旅立つパーシバル。取り敢えずは大風呂敷広げるまでの準備と導入という感じで、全体の内容が見えるまでにはまだまだかかりそうですね。大罪メンバーはおろか、ランスロットも登場してないし。アーサーも名前だけの登場ですが、生きているようですから、おそらく『大罪』最終回からはそれほど時間は経っていないでしょう。父のイロンシッドの言葉からはアーサーが悪堕ちか!? との期待が湧き上がっております。が、ばっちょのことなのであまり期待しないようにしましょう。ノーチャンスではないと思いますが。

王立魔法学園の最下生~貧困街上がりの最強魔法師、貴族だらけの学園で無双する~(YJ9、原作:柑橘ゆすら、漫画:長月郁)

いわゆる「なろう」系ファンタジーライトノベルのコミカライズ……のようです。「のよう」というのは、原作者が書籍化されたweb原作は消去する主義らしく、アーカイブで断片的にしか情報が残っていないからです。例えばこんな感じ。

webnovels.jp

巷では「エタり専門」などの評価も散見され、本作も(消去されている以上確かなことは分かりませんが)webでは完結していなさそうです。書籍化された「原作」はこの1月に刊行されており、コミカライズは販促の一環という見方もありますね。

まあ、面白ければなんでもいいですが。ただ1話読んだ限りどこまでもテンプレ的なのがちょっと気になる。

OUT

ぼくらの血盟(WJ8)

唐突な、そして中途半端な最終回。打ち切りが不本意なのは当然だろうし、不本意な結末に合わせて物語の展開を変えたくないというのも分かりますが、この終わり方では「日常は続いていく……」というオチにもならないし、いわゆる投げっぱなしエンドですらない。ていうか終わっていない。打ち切りエンドで無理やり最後数ページでまとめるとかよくありますけど、本作はそれすらなくて、まとめなしです。まあ振り返ってみると、1話からアンチジャンプテンプレみたいなスタンスのマンガでしたからね。打ち切りのテンプレにも抗うのは当然なのかもしれない。

マージナル・オペレーションアフタヌーン3)

大団円で最終回。濁さずにジブリールエンドとしてちゃんと描写したのはちょっとびっくりしました。ロリコン歓喜ジブリールはマセてますが、あれで10代前半ですからね。『うさぎドロップ』ですら高校生まで待ったからな……。それを思うとかなり冒険してるなと思います。ただ、繰り返しになりますが玉虫色の疑似ハーレムエンドとかにしてないのは好きですね。ジブリールにせがまれたとはいえ、アラタが主体的に行動を選択しているのもよいと思います。アラタの成長を示しつつ、子どものせいにして逃げないで、大人の選択の結果として責任を負う姿勢が明確化されている。さすが、「少年兵の傭兵部隊」という非常に倫理的に危ういテーマを扱っているだけはあります。傭兵稼業にしろジブリールエンドにしろ、倫理原則的には肯定できないが頭ごなしの否定もできないアンビバレントな事象に対して、主体的に自ら「汚れ役」となって、生じた責任(と罪)はしっかり受け入れる、というメッセージは徹底しています。7年半お疲れ様でした。今回のエンディングは原作準拠だろうと思いますが(読んでないので推測ですが)、2021年現在のミャンマーの情勢と比較して読むと、「むむむ……」という気持ちになりますね。現実世界にも「子ども使い」がいれば、今般のクーデターも、ミャンマー軍の中国への接近もまとめて解決してくれるのだろうか……戯言だけどね。

はたらく細胞シリウス3)

永らく休止していた人気連載が、コロナ特別編をもって正式に連載終了。アニメ終わったとはいえ、スピンオフも至るところでやっていて、ある意味病気のある限り続けられるど安定マンガのポテンシャルがあったと思いますが、ここで終わるのはおそらく作者の意向でしょう。次回作の準備かな。あるいは作者に医学的なバックグラウンドがないという事情もありますし、ネタ切れや誤情報のリスクの増大を嫌ったかもしれません。医学知識論争に素人が巻き込まれると恐ろしいことになるのはコロナを巡る混乱を見れば明らかですね。そこへ持ってくると『はたらく細胞』のコロナ編は極力体内の機序と発生する事象にだけ焦点を当てて炎上しやすいトピックを取り上げないというコントロールがなされており、炎上対策としてはばっちりでした。

ところで結局、なぜここまで人気が出たんでしょうね? いや面白いですし、医学教材としてよく出来てる、スピンオフ作りやすいというのはその通りですが、ただ細胞の擬人化ってそんなにもの珍しかったのかと。いかにも誰かやっていそうなのですが、じゃあ先行例出してみろやと言われると、確かにパッと出てこない。NEXT FRAME(!)のAntiBody(没ゲーム)ぐらいか? そういう「コロンブスの卵」みたいな新しさがウケたのかな……。

半沢直樹(モーニング9)

コミカライズですが、ドラマの二期には踏み込まなかったですね。元々の予定だったのでしょうが、あまり人気が出なかったか、はたまた原作人気が一期ほど当てこめなかったからか。エピローグに1話丸々使うかと思いましたが2、3ページほどで軽く纏め、話題になった大和田の土下座シーンもなしと、やけにあっさり終わったのが印象的です。原作小説準拠なのだろうか。ドラマはあのくどさがウケた面もあると思うが……まあ何しろお疲れ様でした。非常に手堅い出来で読みやすかったです。再登場も期待しています。

ジュピタリア(YJ9)

前回意味深なセリフを呟いたジルは未登場。リコの正体の謎も明かされることのないまま、あえなく打ち切りとなりました。まあなんとなく謎のまま残るかもな、とは思ってましたが、あそこまで煽っておいて投げっぱなしとは……ある意味根性ある。ステラとガオのCPはちょっと意外で、リコとくっつけないということは、どっかのblogで読んだ「リコ(前世)の正体はステラの父親(レイジの妹婿)」という仮説が現実味を帯びているなと。

全体を通しては、ちょっと捉えどころのないマンガになってしまいましたね。基本的にはリコの成長と出生の秘密というところで、リコ(前世)の正体以外はおそらく当初構想の通りにそのまま描いたのだと思いますが、序盤に人気が取れず巻きに入ったのか、ほとんど成長フェーズがないまま出生の秘密暴露編に突入してしまい、結果リコよりもレイジの活躍と露出が増えて視点がちぐはぐになってしまった印象です。もう少しじっくり時間をかけられれば、リコが一人で戦えるぐらいになっていて、リコメインでアルベローニ号編を引っ張れたかもしれません。とはいえ、序盤の人気が原因とか言われると(いや勝手に言ってるだけですが)どうしようもないかな……YJはスタートダッシュを決めるの難しい雑誌だと思いますが、本作は一話に最初の宇宙遊泳が収まりきらなかったのが痛かったかもしれません。ちょっと間延びしたかも。

今週の読切とか

WJ8

ツクモギリライフ(川江康太)

人間が付喪神に食われると付喪神になってしまうというちょっと変わった(そして怖い)世界観の祓い屋が主人公です。「付く・もぎり・ライフ」ではなく、「九十九・斬り・ライフ」ですね。ストーリーとしてはハッタリが効いていてジャンプらしい外連味の良さがあり、絵もそれに合っていい感じですが、どうにも読みにくさが気にかかる。視線誘導がよくないのか、吹き出しの数や配置(被せ)が悪いのか。或いは、剣の付喪神・貊丸が喋るタイミングが悪いのか……。全体としてのまとまりはよいだけに惜しい雰囲気です。とはいえ、それが「味」でもあるので、変に殺すと無個性になり兼ねない、難しそうなマンガですね……。

イブニング4

メイドさんは食べるだけ(前屋進)

もう不定期連載なんじゃないかってぐらい登場してるメイドさん。「再録」ってどこから見て再録なんだろう、単行本? とも思ったけど、どうやら本当にイブニングに過去に載った話みたいですね……。読み覚えがある気がするから。感想ちゃんと書いてない頃ですが、この週とかかな?

skyhorse.hatenadiary.com

アフタヌーン3

岸辺の夢(山嵜大輝)

四季賞冬の大賞受賞作。ジャンルとしてはホラーですが、謎の存在に取り憑かれた画家の狂気を追う、ミステリー仕立ての内容です。件の女が、どうしても絶世の美女というふうには見えず(失礼)、個人的な趣味の問題なのか、作者的にも悩みどころなのか分かりませんが、とにかく全編通して不気味な雰囲気と吸い込まれるような引力はよく表現されています。ストーリーとしてはシンプルな作りで雰囲気勝負ですが、もし読者と作中人物との認識のギャップを端から意識したメタ構造だとしたら……よく出来ていますね、というか。

WS9

君は冥土様。(しょたん)

出張掲載の4話目ですかね。しかも2話掲載。実はここまでずっとやや無理やり感というか、「殺し屋上がりのメイド」という設定に御仕着せ感のようなものを感じてきたんですが、今回はすんなり読めました。なぜでしょう。とんかつソースの話で急激に人間味が出てきたからですかね? とにかくこの話はよかったです。膝枕だからではない(言い訳)

モーニング9

ハコヅメ 別章 アンボックス(泰三子)

新連載扱いでもいいのかもしれないけど、本編休載だし、そもそも『ハコヅメ』の一部として捉えるべきなのかもしれないが……。とにかく、今週号からしばらく特別編でお届けということです。特別編の主人公は生安の先輩で山田の同期の黒田カナ。ただのスピンオフで番外編かと思いきや、一話から本編に関わる設定開示がガツンと来てびっくり。しかし今回一番よかったのは横井教官の指導内容ですね。

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一見、最近流行りの「正義」を嗤い、相対化する話かと思いきや、ここで批判が向けられているのは、そうした「正義」を都合良く振り回して現場の警察官を酷使し疲弊させていく、警察組織です。「やりがい搾取」の一形態とも言えそうですね。

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実際のところ、警察業務なんて多少の「やりがい搾取」なしでは回らないでしょう。でも、だからこそ、そういう仕組みには上も下も自覚的でありたいし、「やりすぎ」に対する対抗言論は常にキープしておきたい。そういう意識でこの特別編を見ると、責任感が希薄で世渡り上手でずぶとくて、でも手を抜き切れるほど冷酷でもないカナが主人公である意味というのが、少し見えてくるようです。期待の特別編ですね。

屋上のきりん(泥水真水)

ちばてつや賞の大賞受賞作。虚言癖のイケメン転校生との一瞬の心の交錯を描いた短編18ページ。短い中に少年・白木の心情描写がみっちりと詰め込まれていて、大変に密度の高い作品です。峯村さんの「顔が好きだから!」は笑ってしまいました。ゲスな物言いではありますが、そこを正直に詳らかにすることで相手も心を開く。そういう「誠実さ」もあるということですね。むしろ今の日本ではそちらが主流か。「きりん」が登場するラストシーンも、コミュニケーションが成立しかけていた事実と、相手からの投げかけをうまく受け取れなかった喪失感とが見事に表現されていてすばらしいです。冒頭の物憂げな引っ越しシーンまで含めて構成としても見事。

YJ9

LEGEND HOLE(原作:TK2、作画:ぐび)

1億円40漫画賞のTENGA部門大賞。いわゆるバカマンガの一種で(ていうかTENGA部門でバカマンガ以外に何を描けと)伝説のTENGAを探し求めて戦うTENGAマスターと、古き良き定番TENGA・フリップホールを敬愛してやまない主人公の出会いの物語です。面白いし、登場人物を通して作者のTENGAへの愛情がビンビン伝わってきます。いかにも連載1話みたいな作りで、新都社で連載してそう。逆にいうと商業誌で連載したら、出オチ感に終始苦しめられるでしょう。これは作品が悪いという話ではないです。読切としては十二分ですし。むしろこの賞を考えた人がバカ。いい意味でも悪い意味でも。

その他

はしっこアンサンブル

愛・おぼえていますか」ですが、同人サークルが編曲したものでYouTubeでは試聴できません。

sdvs-aiobo.tumblr.com

ただ、ボカロ*2に歌わせた奴がニコニコに上がってました。著作者との関係が分からないのでリンク貼らないでおきますが……。

ダーウィン事変

「レッドピル」は映画『マトリックス』に由来するスラングで、「目覚めた者」「真実に気付いた者」を意味します。対義語は「ブルーピル」で、こちらは「気付いていない者」「偽りの安穏に生きる者」を意味しています。

en.wikipedia.org

ただ、このキーワードってメンズリブとかインセル、或いはQアノンなどの陰謀論系の文脈で登場することが多いスラングで、ヴィーガンが使っていると「うーん……?」という感じになりますね。知らないだけで使われてるのかもしれませんけど。

不滅のあなたへ

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ジャスティスソードが欲しいときに使ってください。

竜と苺

ワンオペJOKER

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ゴッサムシティにも保育園はあります」というセリフの破壊力がすごい。あるのか……保育園……。

僕、いますよ。

twitter.com

まあ本宮マンガらしいと言えばらしい。自家発電の時から地方独立みたいなことは言ってたしな。

ウマ娘 シンデレラグレイ

あーなんだ、そういうことかよ……。すっかり騙されました。やっぱり史実からは基本的にブラさない方針ですね。オグリは史実いじらなくてもめちゃくちゃドラマチックだから強いよなぁ。次はいよいよタマモクロスとの「芦毛対決」天皇賞ですね。

*1:ていうか、恥ずかしながら今回マンガ読むまで時行のことを知らなかった

*2:正確には名工大の開発した歌声合成サービス